八清メンテナンススタッフの鈴木です。
今年の夏は日本全国が猛暑や豪雨など異常気象に見舞われていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
7月はじめの豪雨の影響で、各地で避難生活を余儀なくされている方も多いことと存じます。
一刻も早く穏やかな日常を取り戻せることを願ってやみません。
去る6月18日、大阪を中心に起こった地震についてはみなさんの記憶にも新しいかと思います。
主には震度6弱とされる大阪北部(高槻市・茨木市・箕面市・枚方市など)の被害が多く、ライフラインの停止など日常生活に支障をきたされ困っておられる方が大勢おられることも大きく報道されていました。
大阪府に隣接する京都でも、大きな揺れを感じました。
八清の本社事務所が位置するのは京都市中心部ですが、京都府内では主に南部の八幡市などでの住宅の被害が大きいことが報告されています。
メディアでは主に被害が大きい地域を中心に報道されていたため、他府県の方から京都の状況がわからず心配です、という声を八清にもいただきました。
また、京都で住宅購入や移住を検討されている方は、この地震のニュースで不安を感じていらっしゃるこもとあるかと思います。
そこで今回の地震が、弊社で手掛けた物件にどのような影響をもたらしているのか、また私たちメンテナンススタッフがどのような対応をしたのか簡単にご報告いたします。
地震当日
八清本社事務所が所在する京都市中心部でも震度4~5強を観測しています。
地震当日は、まさに通勤時間帯であったため交通機関はマヒ、隣接県在住の社員が家を出発したものの、自宅へ引き返すという事態になっていました。
社員やその家族、また本社事務所自体に被害はありませんでしたが、管理マンションなどからエレベーターが停止した、という連絡が入るなど、規模の大小はありますが地震の影響があったことは間違いありません。
被害状況と対応
発生時刻7時58分には、私は下京区にある八清本社事務所にいました。
4階のデスクで大きな揺れを感じましたが本棚等が転倒する事無く安心しました。
その後しばらくしてから、八清が管理している賃貸マンションでエレベーターが止まった、テレビが映らくなった、モルタル壁の一部が剥がれたとの連絡が入りました。
戸建物件のお客さまからは、クラックが入った、停電した、屋根や外壁を点検して欲しい、との連絡がありました。
地震発生当日~翌日にかけて相談があった事案
- エレベーター停止 1棟
- ガスの遮断 10件
- ブレーカー停止 2件
- 外壁クラック 6件
南区の賃貸マンションでエレベーターが停止。
大きな損壊はなかったものの、復旧は翌19日となり入居者さまへは大変ご不便をお掛けすることとなりました。
マンションの壁では約5㎝程のモルタルが剥がれ落ちている箇所もありました。
戸建では、ガスの遮断も多く発生しました。
しかし、ガスメーターの感震装置が作動したことによるもので、多くのお客さまにセルフで復帰作業を行っていただきました。
テレビの受信不良はマンション・戸建物件ともに発生した停電によるものでした。
弊社では数年程前の物件より分電盤に「感震ブレーカー」という装置を組み込んでいます。
「感震ブレーカー」は1995年発生の阪神淡路大震災で大火災が発生したことから密集市街地において設置普及が進められているものです。
通電後の火災を防ぐために震度5強以上の揺れを感知して電気をストップさせる装置で、漏電時と同様メインブレーカーが強制遮断をして電源をストップさせる仕組みです。
賃貸マンションではアンテナのブースター電源の共用ブレーカーが反応し、弊社が施工した戸建物件(町家)は分電盤設置のブレーカーが反応して電源がストップしたというものでした。
また弊社が手掛けた戸建物件(町家)では室内外に塗り壁や漆喰を多用してますので、クラックは発生するだろうと予想していました。
実際に訪問させていただくと、ヘアークラック(外壁の表面に起こる軽度なヒビ割れ)が多く見られました。
下の写真は開口付近のクラックです。
こちらでは大きなクラックは無くて安心しました。
対応後の感想
点検や訪問時にご相談いただいた件では
- 地震対策は何をしたらよいか
- 不安全の箇所が無いか
等がありました。
このような質問に対しては、屋根瓦の定期的な点検や、室内対策で家具の転倒防止などのアドバイスをさせていただいています。
地震での緊急対応は18日・19日の2日間で、ほぼ現場に伺うことができました。
伏見区は場所によっては大きく揺れたようで屋根瓦がずれた家もあったようですが、幸い弊社のお客さまからはその類の連絡はありませんでした。
京町家に関しては弊社が手掛けた物件を含めて大きな被害報告は特に聞いておりません。
先日の台風12号が来た際にも弊社が手掛けた町家物件に大きな問題は発生しなかったのでホッとしています。
京町家らしい顔を保ちつつ柱・梁の補強、耐震金物、荒壁パネル等を使用して建物の保持を行う事が功を奏しているのではと感じています。
今後も各種の天災にも耐えうる現代版京町家が増える事を念じます。
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