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私は2021年に子どもが生まれました。

夫婦二人暮らしの生活から、グルっと変わり、当たり前ながら子ども中心の生活です。

次何するんだっけ?あれはしたっけ?と生活に追われていて、ちょっとした何もしない時間は貴重であったのだと実感しました。

さて、では旅は何もしない事をテーマにしよう。

そんなものぐさな考えで、食事で他の方に気を遣わず、夜に子どもが騒いでも大丈夫。

そんな夢をかなえてくれるところ...。

滋賀にありました。

「なにもしない贅沢を味わう籠れる宿」

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今回宿泊した「オーベルジュメソン」さん。

比良山麓の別荘地に静かに佇むコテージと本館付属室からなるオーベルジュです。

コンセプトも「なにもしない贅沢を味わう籠れる宿」。

では行ってきます。

京都市内から車にて一時間程度で到着します。

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森の中に佇む様はまるでお伽の国。

親子三人で籠る部屋は本館付属のハナレというお部屋です。

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大きなカウンターとそこから望む坪庭が特徴的な空間で、畳敷ゾーンもあり子どもを遊ばせておく事も可能で、寝具も布団敷で就寝中の転倒による怪我も心配なし。

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水廻りはとてもシンプルで暖房器具はデロンギオールヒーター。

シンプルゆえに使い方も分かりやすく、じわっと室内が暖かい素敵なお風呂です。

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一通り、お部屋の中を見た後は荷解きし部屋に体を委ねてみます。

人が作り出す音が無く、木の枝が風に揺れる音や鳥の鳴き声が環境音となっていました。

日常の喧騒から離れて

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室内には懐かしいCDプレーヤーがおいてありました。

自然が作り出す環境音の中、ジャズを聴きながらコーヒーを飲み、ボーっとする。

そんなひと時が体験できるとは思っておらず、嬉しく思いました。

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室内で子どもと本を読んだり、ミニカーで遊んだりしているうちに「あれ、これって普段と変わらない事をしてるな。これでいいんだっけ」と生来の貧乏性の考えが頭をよぎります。

小さな藤原が葛藤しだします。

いやいや待て待て、この旅は何かアクティビティを目的にしている訳じゃないだろうと。

与えられた環境で何もしない贅沢を味わう事だろうと。

何とか考えを持ち直しました。

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ぼんやりとした、そんな邪な考えを頭の片隅に箒で集め、子どもとご近所を散策してみることにしました。

近隣の道は宅地整備をされており直線が多いのですが、紅葉でお化粧された比良山を背景に、小径の樹木がリズミカルに枝を伸ばしており、人工と自然が豊かに折り重なる風景はとても目に楽しいものでした。

車通りもほぼ無く、子どもは紅葉した葉っぱを収集したり、散歩中の犬に話しかける事こと、思いっきり道路で走り回れることが楽しいらしく、はしゃいでいました。

今回の何もしない事は大人のエゴなので、楽しんでくれてよかった...。

お楽しみの食事

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そんな風に過ごしていると、いよいよメインといっても過言でない、お食事の時間となりました。

お食事はフレンチのコースです。

コース料理と飲み物をお部屋に直接運んでくださるので、子どもがいても何もしなくていい...!

叫んでも大丈夫。

何よりおいしい!と感動続きでした。

と、その時、子どもが寝るという奇跡が起こります。

全体の食事でいうと20%進んだところでしょうか。

これ幸いと子どもを畳に寝かし、その後は夫婦でゆっくりと食事や会話を楽しめました。

息子よ、ごめん。

お食事が終わり、夜も更けてくると辺りは真っ暗でお庭だけがボゥっと照明に照らされます。

そんな風景を見ながらウトウト眠りにつきました。

朝も朝とて近隣の散歩から始まります。

昨日とは異なり朝のキリっとした空気が心地よく、周辺のお家から香る薪ストーブの煙の匂いが妙に心を落着かせてくれました。

朝食もお部屋にて頂きます。

ポトフが野菜の甘みを生かした優しい味付けでとても癒されたことが印象に残りました。

何もしない旅

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オーベルジュメソンさんのサービスは華美で無く、リクエストに静かに寄り添って頂ける慈愛に満ちたものでした。

子連れの私達にとっては気を遣うことなく、良い距離感で宿泊を楽しむことが出来ました。

結局、宿泊しても普段通りの行動をしていたのですが、環境が異なると息子が嬉しそうに樹木や音等の性質に気が付いているところを見ると、訪れて良かったと思える旅でした。

さてこれで私の旅は完了です。

えっ、散歩して食べるだけで何もしていないじゃないかって?

そんなことは無いです。

何もしない事がしたかったことなんです。

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八清社員が日本各地へ興味が赴くままでかけ、見て、聞いて、普段の業務では得られない知見を広めてきましたのでレポートします。

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