目の前に広がる大きな雪の雪像。
頻繁に旅行に出掛けるようなアクティブな家庭に育たなかった私は、学校区の範囲内の小さな世界で過ごすことが多く、その先の世界への憧れもあまり感じない、隣の芝より我が家の芝の青さに満足する少女でしたが、テレビに映し出された雪像に心が揺さぶられた感情は今でも鮮明に覚えています。
こんにちは。
建築ディレクション部の岡田です。
1998年の入社以来、八清の変化と共に様々な部署で様々な仕事に携わりました。
それらの経験を踏まえて、私が見た北海道をレポートさせて頂きます。
「大きくなったら、新婚旅行はトワイライトエクスプレスに乗って、さっぽろ雪まつりに行く!」
それが小学生の頃の夢でした。
それから数十年・・・
いつか。いつか。と思う間にトワイライトエクスプレスは運行を終了し、夢は夢のままに終わりました。
4年前、家族の前でそんな話をしたところ、「行こうよ!行きたい!!!」とノリノリな反応に戸惑った矢先に北海道地震が起こりました。
この時、(いつか。いつか。)はダメだな。
ちゃんと行動に移さないと実現できないな。と思い、家族旅行を決意!
開催の半年前に航空券とホテルの予約を済ませましたが、コロナにより2年連続、会場開催中止。
私にとっては3度目の正直、3年振りに開催される札幌市制100周年記念 第73回さっぽろ雪まつり。
まだまだ通常開催とはなりませんが、夢の地の、夢のイベント参加を八清の自由研究とさせて頂くことにしました。
さっぽろ駅直結のホテル
3年間、雪まつりを研究し尽くした結果、宿泊先として「JRタワーホテル日航札幌」を選びました。
不動産と立地は切っても切れない関係ですが、まさにそれを体現しているホテルです。
JR札幌駅直結、改札を出て徒歩3分。
Webページのアクセスマップでは、ポイントとなる写真も掲載されていて、迷うことなくスムーズに。
大きな荷物を抱えての移動も全く苦になることなく、チェックインできました。
7月の初めに宿泊予約をしておりましたが、当日は342室が満室。
近隣のホテルはこの時期いずれも満室になるようです。
京都の秋と同じく雪まつり期間中の札幌はトップシーズン。
ホテルにもよりますが、こちらのホテルはこの期間、宿泊料金は平日・休日前に関わらず一律同額、連泊割引も設けていない。との事でした。
いざ!雪まつり会場へ
札幌駅と大通駅は"チ・カ・ホ"と呼ばれる地下歩行空間で結ばれており、雪や寒さから逃れて徒歩約10分でアクセスできます。
しかし、伊丹空港~新千歳空港~札幌駅~ホテルまで、寒さを感じることなくスムーズにチェックイン手続きを済ませた私たちは、スノーブーツに履き替えることも躊躇したくなるくらい、暑かったので、あえて雪道を選びました。
一面に広がる雪。
路面凍結により、滑ることが心配されましたが、「片栗粉の触感~♪」と、小学3年生の次女の表現の通り、片栗粉を踏みしめるような感覚で雪道を歩きました。
日没には少し早い時間でしたが、雪まつり初日の人の多さと人の流れを見て、先ずはテレビ塔を目指しました。
2月11日に発表されたデータによると来場者数は175万人。
コロナ禍でつどーむ会場開催が見送られた為、雪まつり全体の来場者数はコロナ前2020年の202万1000人を下回りましたが、大通り会場単独で見ると2020年の157万5,000人に対し、17万5,000人上回ったそうです。
なるほど。
外国人ツアー客も多く見られ、エレベーターに乗るのも一苦労、長い行列に長い時間並び、展望台に辿り着いた頃にはすっかり日没した雪まつり会場の夜が見えました。
これはさっぽろ観光写真ライブラリーでお借りした過去の写真です
帰りはエレベーターでは無く、外階段を使えばガラス越しではない札幌のまち並みを一望できると聞き、外階段を下りましたが、うーん。
ガラス越しが金網越しに変わり、撮影した写真も私の目には大差ありませんでした。
それよりも外階段に積もった雪が凍結し、私が滑るんじゃないか?と、家族みんなに心配されながら、なんとか階段の出口に辿り着くことが出来ました。
再びJRタワーホテル日航札幌について
札幌で一番背の高いことも、このホテルの特徴で、客室は23階から34階の高層フロアにあります。
暖かい部屋の中から、朝は雪化粧をしたまち並み、夜は美しい夜景が見られ、とっても贅沢な時間を過ごさせて頂きました。
エレベーターはカードキーをかざして、宿泊フロアだけに止まるよう設計されており、セキュリティも万全。アメニティもグレードの高いアイテムが揃えられておりました。
コーナーツインルームにベッド一台追加をお願いしていましたので、入室時のアメニティは3セット。
早速、次女のスリッパをお願いすると、スリッパだけではなく、タオル類一式と子ども用歯ブラシが届きました。
2日目には、長女の分の子ども用歯ブラシをお願いしたところ、3日目には2本分の子ども用歯ブラシがセットされているなど、とても気持ちの良い距離感できめ細かいサービスを受けることが出来ました。
朝食は33Fのスカイラウンジにて。
チェックイン時、満室で込み合うと聞いていましたので、オープンする6:30に合わせて行きました。
座席がゆったりと設けられていることから、7:00を過ぎると入場できず、待合のソファで並ぶ方も見られたので、頑張って早起きして正解!絶景の窓際の席に案内頂き、朝焼けを眺めながら美味しい朝食をゆったりと頂くことが出来ました。
朝食は「ブッフェ」と「和定食・海鮮丼」から選べましたが、子どもたちは生ものが苦手なので3日共ブッフェを選択。
1日目と2日目とでは、メニューに変化があり、連日でも十分に楽しめる工夫がありました。
歴史的建造物を巡る
初日、最終日、土曜・日曜の雪まつり会場は、特に混雑する。
と聞いていましたので、5日(日)は札幌から離れて小樽を巡りました。
テレビでも良く目にする小樽運河。
私も二度目の訪問ですが、雪とつららでまた違った表情に見え、その建物の美しさにうっとり。
まちを探索すると「歴史的建造物」や「都市景観賞」の標識が設置された建物が軒を連ねていました。
京町家と同じ時代を生きた建物の特徴は、内側の柱や梁は木材・外側は石造りの「木骨石造」。
石造りの建物は、夏は涼しく冬は暖かい上に防火性にも優れていて倉庫に適しているそうです。
幼い頃手にした「3匹のこぶた」の絵本を思い出しました。
絵本では3男のこぶたちゃんが長い時間をかけてつくったレンガのおうちが一番強くてオオカミに食べられずに済んだというお話しでしたが、小樽では外壁の軟石が近郊で採れ、工期が短く建築費もおさえられるとあって、大正初期頃まで主流の建築様式だったそうです。
大正中期以降は、鉄筋コンクリート造等が主流となり、石造倉庫が少しずつ姿を消し、希少となった建物が施設や店舗として活用されている姿は京町家と同じく観光資源となっているようです。
日本新三大夜景を見に藻岩山展望台へ
北海道の旅3日目のメインイベントは藻岩山展望台からの夜景を見ること。
夕暮れまで時間があるので、円山動物園、北海道神宮へ立ち寄りました。
北海道と言えば旭山動物園が有名ですが、円山動物園もとても充実していて、敷地も広く動物たちのかわいい姿に触れることが出来ました。
日本人観光客よりも外国人観光客の方が多かったように思います。
探索中も雪が舞い散る中、スタッフの方々は常に雪かき。
トイレがとてもキレイで暖房も完備されていて快適でした。
寒い事を想像してずっと我慢していたので、最も感動したポイントかも知れません。
円山動物園には、円山公園駅からバスが便利ですが、帰路はバスの時間にうまく合わせられなかったので、歩くことにしました。
その道すがら立ち寄った北海道神宮。
パワースポットとしても有名なこの神社は、北海道でも人気の神社のようで、こちらでもたくさんの外国人観光客に出逢いました。
凛とした空気感がとても気持ち良く、全身にパワーを浴びていよいよ藻岩山へ。
藻岩山へは円山公園駅からバスで約15分。
藻岩山ロープウェイ停で下車すると目の前が山麓駅です。
山頂までは15分置きに運行しているロープウェイ(乗車約2分)とケーブルカー(乗車約2分)を乗り継いで登る方法がスタンダードだと思うのですが、山麓駅の入口で既に大行列が出来ていました。
どうやら日曜日も月曜日も関係無さそうです。
チケットを購入するのにも長い列に並び、予定していた時間を大幅にオーバーしました。
私たちは暖かい室内から絶景を眺めようと、予め山頂のレストランJEWELSを予約していたのですが、予想外の人の多さでロープウェイに乗ることが出来ないまま、レストランの予約時間が迫りました。
遅れる旨の連絡を予約センターに電話したところ、すぐに連携して優先的にロープウェイに乗車させて頂くことが出来ました。
こちらでコース料理を予約するとロープウェイとケーブルカーの往復料金(2,100円/人)が無料になります。
お料理の美味しさは言うまでもなく、レストランのサービスも素晴らしかったです。
藻岩山に行かれる際には、断然レストランJEWELSのご利用をおすすめします。
通常お食事には2時間がかかりますが、子どもの寝る時間等を考慮し、事前にお願いして、早出し1時間半で退店させて頂きました。
JEWELS限定のピンクゴールドの鍵(山頂の自動販売機ではゴールドカラーです)も記念に購入し、大満足で帰路に着きました。
最終日、いよいよ夢の雪まつりメイン会場へ
「雪まつりは、平日の朝が比較的空いています」
と言う事前情報から、最終日にメインイベントを残すこととなりました。
先ずはすすきの会場で氷像を見学。
車道の中央に並べられた氷像に、イベントと札幌で暮らす方の日常が見えて観光都市ならではの風景を感じました。
一時間ほど通りを散策した後はタクシーで大通会場へ移動。
大雪像の迫力と精巧な作りに感動。
子どもたちもそれぞれ何かを感じ取ってくれたらいいなぁ。と。
そしてそれは、休ませた2日間の学校での勉強よりもずっと意味があるものだと信じて、北海道の旅を締めくくりました。
終わりに。
札幌駅から新千歳空港に向かう車窓からぼんやり外を眺めると、まるでシルバニアファミリーの様な世界観のまち並みが見えました。
建築様式で言うとコロニアル様式?それともジョージアン?
外壁のサイディングや屋根もとってもカラフルで屋根に窓が付いている建物も珍しくなく、傾斜の少ない寄棟がたくさん見られました。
また地中海様式を思わせるようなこちらも傾斜の少ない屋根形状。
高速で走る車窓からベストショットを狙いましたが、良い写真は一枚も撮れず・・・。
ご興味のある方は、是非、ご自身の目でご確認ください。
さっぽろ雪まつり公式サイト
JRタワーホテル日航札幌
北海道神宮
円山動物園
藻岩山
JEWELS
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八清社員が日本各地へ興味が赴くままでかけ、見て、聞いて、普段の業務では得られない知見を広めてきましたのでレポートします。
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