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約1400万人が暮らす世界有数の大都市 「東京」

今回は東京で近代建築物を中心とした、気になる建築物を巡る研修の旅に行ってまいりました。

その中で「千駄ヶ谷駅前公衆トイレ」「武蔵野プレイス」「東京カテドラル聖マリア大聖堂」の3つご紹介します。

千駄ヶ谷駅前公衆トイレ

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外壁のコンクリートが地面から50cm上昇し浮遊して見える千駄ヶ谷駅前公衆トイレ。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けて昭和54年竣工の古い和式トイレをリニューアルするにあたり、渋谷区が公募を行い選出した谷尻誠氏と吉田愛氏主宰のSUPPOSE DESIGN OFFICEによるデザインです。

もともと公衆トイレのあった場所なので当然敷地は広くなく、車道と駅地上出口に挟まれた立地により直方体の大きなコンクリートブロックは多少外観に圧迫感がありますが、内部はトップライトに照らされ、開放感とアグレッシブな陰影により高さ7m50cm、短辺奥行き3m90cmの空間がより広大に感じられます。

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2本の柱で支えられた外壁下部の隙間と個室天井のスリッドからも自然光が差し込み、これまでのトイレに感じたことのない清々しさと明るさのある空間に設計されています。

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また、内壁のアコヤ板張り仕上げや真鍮のサイン、電球色のブラケットライトなどホテルのような落ち着きのある佇まいに対し、コンクリート洗い出し壁面とのコントラストが洗練された雰囲気を演出しています。

さらに入って正面にある手洗いスペースは利用者への合理性と多様性が重要視され男女共用になっていることなど、多くの面で今までの公衆トイレの既成概念が崩れる経験をしました。

武蔵野プレイス

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窓の形状が親しみを感じさせる武蔵野プレイスは図書館、生涯学習、市民活動、青少年活動という4つの機能を複合した公共施設です。

JR中央線武蔵境駅改札を出てすぐ目の前というアクセスのしやすい場所にあり、エントランス前面は公園広場、さらに一階は本を読みながら寛げるカフェ席もあるので待ち合わせ場所としても好都合です。

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平日夕方に訪れましたが入ってすぐのブラウジングコーナーはほぼ満席。

カフェも適度な静けさが心地良さそうで地域の人々に愛される場所なんだとすぐに感じることができます。

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地下2階から4階まで6フロアあるこの施設はそれぞれティーンスタジオ、メインライブラリー、パークラウンジ、コミュニケーションライブラリー、ワークラウンジ、ワークテラスで構成されています。

 

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特徴的なスペースである地下2階のティーンスタジオでは楽器演奏の練習ができるサウンドスタジオや軽い運動や身体を使ったゲームなどで交流ができるオープンスタジオ、簡単な調理や美術・工芸等のものづくりのためのスペースがあるクラフトスタジオなど青少年の自主的な創作活動を支援するための場が設けられています。

同じフロアにある中央のスタジオラウンジでは学生たちが勉強や、談笑したりている姿で溢れていました。

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武蔵野市にふさわしい規模でつくられたこの施設は利用者密度が高く活気が感じられますが、施設中央には窓と同じ形状の吹き抜けがあって開放感があるので狭さは感じられず、他の階の気配をかすかに感じることもできる安心感があります。

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各階には余白的な空間も多く設けられていて、老若男女いろいろな人がそれぞれに快適な居場所を見つけやすいよう、デザインされたソファやスツールがフロアスタンドとともに適所に配置されていました。

4Fワーキングデスク_MG_9425.jpg

隣接する空間に間仕切りや廊下がないにも関わらず、それぞれの空間は個々の活動に集中できるだけの心地よさが保たれています。

この考え尽くされた武蔵野プレイスは川原田康子氏と比嘉武彦氏によるアトリエ事務所kwhgアーキテクツの設計で、多くの建築家から高い評価を受けています。

東京カテドラル聖マリア大聖堂

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東京カテドラルは丹下健三氏の作品で、1964年東京オリンピックを機に建設された近年重要文化財の指定を受けた代々木競技場と同年に建てられました。

天空に吸い込まれるような形状のこの建物は、上空から見ると聖堂の象徴となる十字架のかたちが現れ、その部位がスリットになっているため崇高な光が内部に差し込む仕組みになっています。

外壁は双曲放物面をもつ鉄筋コンクリート造の版によって構成され、版の外側は全面ステンレス板張りになっており、日常では味わえない異空間が広がる内部を想像させます。

中に入ると、シェル構造のカーブで構成されたコンクリート打ち放しの壁から成る高さ約40mの暗がりの大空間に光が差し込み、派手な装飾は何一つないに関わらず構造のみで示された厳かな雰囲気に圧倒されます。

人間の微力さに対し神の偉大さが存分に表現されていて、CADのない時代にこれだけ複雑だけれども優雅で荘厳な作品を設計した丹下氏の偉大さを感じずにはいられません。

2005年3月に91歳で逝去した丹下健三氏の葬儀はこのカテドラルで執り行われ、遺骨は地下の納骨堂に納められているそうです。

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カテドラル正面にはフランス南西部の町の聖母マリアが現れたという洞窟を再現した「ルルド」も見られ、日本の洞窟とは違った神聖な雰囲気が漂います。

建築に興味のある方には是非一度訪れてほしい礼拝施設だと感じました。

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八清社員が日本各地へ興味が赴くままでかけ、見て、聞いて、普段の業務では得られない知見を広めてきましたのでレポートします。

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