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長崎は、独特な歴史と文化を持ち、日本の他の地域とは異なる風情が漂う魅力的な場所です。

今回は、出張研修として雲仙温泉、長崎市と佐世保市、そして軍艦島(端島)に行き、それぞれの場所で忘れられない体験をしました。

私にとって長崎の自然、歴史や文化について考えさせられる研修になりました。

雲仙地獄は夜に行け!

最初に訪れたのは雲仙市にある雲仙温泉です。

雲仙は、長崎の大自然に囲まれた温泉地で、特に雲仙地獄の雰囲気が印象的でした。

温泉街には数々の旅館や温泉施設があり、古くから湯治場として人々に愛されてきました。

旅館にチェックインした後、観光名所である雲仙地獄を訪れました。

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雲仙地獄は長崎県の雲仙温泉地域に位置する地熱地帯で、活発な火山活動によって生まれた自然の力を感じられる観光名所です。

灰色や茶色に染まった地面が広がり、所々に湯気を立てて煮えたぎる源泉が見られました。

特に印象的だったのは、蒸気の量が本当にすごかったです!

徒歩で見て回ることができ、夜も立ち入ることができるのは魅力的です。

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一番感動したのは夜の雲仙地獄でした!

地獄の蒸気がライトアップされている場所もあり、揺らめく光が硫黄の蒸気を照らし出す様子はまるで異世界に迷い込んだかのようです。

その蒸気がまるで命を持っているかのように、絶え間なく湧き上がり、風に揺られてさまざまな形を描いていました。

雲仙温泉での癒し

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今回滞在した旅館は雲仙温泉東園の「翠色」という旅館の露天風呂付の部屋です。

選んだ理由は雲仙温泉で唯一全室、池の景色を楽しめる温泉旅館です。

2023年リニューアルしたばかりの和風モダンな部屋に宿泊しました。

室内と開放的なガラス壁の向こうに広がる室外を結ぶ"つなぎ間"を活かした空間が特徴です。

床はなぐり仕上げの天然木材が使われ、外のデッキと同じ色合いで、広く感じられます。

窓を開けると、外のデッキと一体感が生まれます。

ベッドの後ろの壁には、自然素材の織物で作った壁紙が使用され、自然の景色を思わせるタッチが加えられています。

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しつらえはもちろん、池の景色と池に映る夕日も感動的でした。

おしどりの池は、千々石川沿いの棚田に水を供給するための灌漑用水です。

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静かな水面に周囲の自然が映り込み、鳥たちが飛び交う姿も見られました。

温泉の泉質は単純酸性温泉で、メタケイ酸が多く含まれる美肌の湯だそうです。

長崎での思い

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長崎市は、歴史と自然が調和した美しい港町です。

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西洋文化が色濃く影響を与え、異国情緒漂うまち並みが特徴です。

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夜景も美しく、長崎ちゃんぽんとカステラも美味しかったので、和洋折衷のまちだと思います。

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佐世保市では、九十九島の景色が圧巻で、まちはアメリカンな雰囲気も漂っています。

佐世保バーガーも楽しみました。

旧佐世保無線電信所(針尾送信所)も印象に残りました!

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運転中、遠くに煙突のような3本の巨大な塔が見えてきて、偶然その場所を訪れることにしました。

三本の塔は実は無線塔で、高さは約137mで、鉄筋コンクリート構造で建設されています。

2024年で102年経つそうです。

この施設は、大正時代当時で最新技術だった鉄筋コンクリート技術の発展を象徴する近代化遺産とも言われます。

塔の内部に立って、下から上に見上げる景色は本当に幻想的でした。

軍艦島での歴史探索

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最後に、長崎の歴史的なスポットとして有名な軍艦島(端島)を訪れました。

軍艦島は、2015年7月に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として世界文化遺産に登録されました。

訪れる前、軍艦島が直接戦争に関わっていたのではないかとずっと誤解していました。

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軍艦島の名前の由来は、島の形状にあります。

遠くから見ると、島が戦艦の形に似ていることから「軍艦島」と呼ばれるようになりました。

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軍艦島は実際は1887年に三菱によって炭鉱が開発され、島全体が炭鉱労働者のためのまちとして発展しました。

炭鉱が最盛期を迎えた1940年代には、島の面積はわずか6.3ヘクタールでありながら、最大で5,000人以上が住んでいました。

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島内には住宅地、学校、病院、商店街、映画館などが整備され、完全な都市社会が築かれていました。

2009年には観光地として開放され、クルーズ船で上陸することができます。

しかし見学できるのは島南部に整備された全長220mの見学通路のみです。

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私は運よく晴れた日に上陸できました。

島に上陸してからは、ガイドさんの説明を聞きながら、かつての炭鉱のまちの姿や、そこでの人々の生活について想像を膨らませました。

荒れ果てた建物や錆びついた構造物が立ち並ぶ様子は、どこか切なく、時が止まったかのような不思議な感覚を覚えました。

ガイドさんの話によると、一見過酷な生活環境で実は本土に暮らす人々よりも裕福な生活を送っていたと説明されていました。

また、建物がどんどん傷んでいくため、毎日見る景色が最後になるという言葉も印象的でした。

今回の長崎研修は、長崎の景色や文化が私の心に刻まれ、一生忘れられない素晴らしい思い出となりました。