今回の出張研修は、日本海は北陸地方の「福井県」に行って参りました。
福井県は、北陸地方でも最西端に位置し若狭湾を包むように横に長く、京都府とも接しており、また琵琶湖のすぐ上に位置しています。
関西からのアクセスはしやすく観光で訪れる場所の1つでしたが、2024年3月北陸新幹線が敦賀駅まで延伸し、関西以外の場所からのアクセスが良くなりました。
北陸といえば加賀百万石を思い浮かべる方が多かったかもしれませんが、福井県も新幹線をきっかけにメディアで見る機会が増えたように思いました。
そんな福井県で昨今賑わいをみせているのが「恐竜博物館」です。
令和5年初頭にリニューアルオープンし、令和6年度には約120万人もの人が訪れる場所となりました。
恐竜をキラーコンテンツに観光誘致を行う同県のまち並みや軌跡を視察して来ました。
福井に到着!
2024年3月16日に開業した北陸新幹線福井駅は格子とガラス面を組み合わせた美しい駅舎でした。
JR福井駅を降りた瞬間から恐竜一色で駅周辺の至るところに恐竜がいました!
北陸新幹線が開業とともに恐竜の数がさらにパワーアップしたそうです。
福井県は国内随一の恐竜化石の出産地で、昭和57年に勝山市北谷町の杉山川河岸でワニ類の化石が発見されたことに始まります。
福井駅西口広場(恐竜広場)には動いて叫ぶ恐竜がいて撮影スポットでした。
写真はスピノサウルス類の大型肉食恐竜「スコミムス」です。
勇気を出して近くまで行くと動きだします。
センサーで人を感知すると威嚇するようにプログラムされており、全長約10mで見た目はちょっと怖いです。
奥に見える駅舎壁面にも恐竜ラッピングが施されていて、「福井と言えば恐竜」という徹底したPR戦略とブランド化が功をなしていると感じました。
恐竜博物館は明日の楽しみにして「東尋坊」へ行きました。
東尋坊(とうじんぼう)とは福井県北部の海岸線、荒々しい岩肌の柱状節理が約1㎞に渡って連なる海岸です。
かつてはサスペンスドラマの終盤と言えば東尋坊で、この断崖絶壁で主人公が犯人を追い詰める場所の定番だった場所です。
これだけ大規模な柱状節理は世界的にも珍しいそうで"世界三大奇勝"の一つだそう。
国の天然記念物に指定されており、断崖に日本海の荒波が打ち寄せてくる姿は迫力があります。
手すりやフェンスがなく自由に歩けるのですが、何かあったら自己責任。
座りながら撮影したのですが、下を見ると吸い込まれそうで怖かったです。
海のすぐ近くまで降りていける場所も。
東尋坊クルージングを楽しみたかったのですが、天候がイマイチだったこともあり出航していませんでした。残念。
写真だけでは、このダイナミックな景色をお伝えするのが難しいので、よかったら訪ねてみてください◎
東尋坊
福井県坂井市公式観光ガイド
お目当てのスポットへ
翌日は、世界三大恐竜博物館の一つでもある福井県立恐竜博物館へ。
館内には50体もの実物大恐竜全身骨格を展示されている日本最大の恐竜博物館。
そのうちの10体は実物の化石が使われているそうです。
博物館の入口は三階にあり、展示フロアは地下一階からスタートします。
入口正面にある長い下りエスカレーターに乗って、地下一階へ。この長いエスカレーターでさらにワクワク度が上がります。
まず大迫力の動くティラノサウルスがお出迎え。
全長約7.2mあり、迫力ある動きや鳴き声はまるで本物のようです。
館内には迫力のある展示物が多く大人でも十分楽しむことができました。
リニューアルにともない骨格標本の姿勢にもこだわったそうで、今にも動き出しそうな躍動感を感じる展示で、上から下からといろんな角度からみることができました。
まるで恐竜時代にタイムスリップしたかのような気分になりました。
本館三階の少し奥まったところにキッズルームがあり、可愛い恐竜の室内で壁面の恐竜パズルなどで遊ぶことができますので、お子さんの息抜きにも◎
恐竜博物館で娘のテンションが一番上がったのが、博物館のすぐそばにあるターザンロープとチャマゴン広場の遊具で、2024年3月に新しくなったそうです。
特に気に入ったのがターザンロープでしてエンドレスで遊びほぼ貸し切りでした。
予約時間より早く到着した時や、博物館を見終わったあと体力が有り余っているお子様にとてもおすすめです◎
福井県立恐竜博物館へは事前にチケットを購入されてからの入場がスムーズです。
福井県立恐竜博物館
詳しくはこちらの公式サイトをご覧ください。
最終日大野市へ
福井県の山間にある小京都「越前大野城」に足を運びました。
大野市は、戦国時代の武将「金森長近(かなもりながちか)1524年~1608年」が領主となり、越前大野城を中心に発展しました。
金森長近公は道の整備や資源の活用を進め、経済基盤の整った城下町を築き、現在のまちの基盤を形作りました。
金森長近公により戦国時代としては珍しい上下水道が整ったまちづくりがされたことと、豊かな地下水源が融合し名水の里として知られる大野市。
世界でも稀な天然の循環システムをもつ名水地で、現在でも市内の約70%の各家庭には自家用ポンプが設置されており、飲用水などの生活に必要な水は地下水で賄われているそうです。
令和6年は越前大野城を築城し大野市の基となった城下町を整備した金森長近公が生誕してから500年にあたります。
せっかく来たので標高約249ⅿにある越前大野城の天守閣から城下町を見てみるためへ登ってみました。
高層の建物がなく遠くの山々まで景色を見渡すことができ、全く同じ景色ではないものの金森長近公がこの景色をどんな気持ちで眺めていたのかと思うと感慨深いものでした。
大野市の基盤をつくりあげた金森長近公は、後にかの有名な飛騨高山のまちの原型を作った最重要人物で、城下町づくりの達人としても知られています。
越前大野城の駐車場隣にある平成大野屋「結楽座(ゆいらくざ)」。
街並みに配慮されている外観で、湧き水が出る水場と休憩場所もありました。
あいにくの雨で城下町まで散策することができませんでしたが、また訪れた時に巡ってみたいです◎
越前大野城
おおの観光ガイド
出張研修を振り返って
福井県の各所を回って感じたことは、やはり「恐竜」を核にまちを盛り上げようという徹底したPR戦略と覚悟でした。
まちのあちこちには恐竜のモニュメント・看板・像があり、道の駅のトイレマークにも恐竜が使われていることに恐竜愛を感じました。
外国からたくさん観光客が訪れ、オーバーツーリズムが問題となるまちがあれば、引き取り手がない寂れた商店街や古びた家屋が散見されるまちもあります。
高齢化が進み人口が減少していく地方都市の問題は今後どんどん加速し日本全体の問題でもあります。
そうした流れの中でも恐竜というキラーコンテンツを核に福井県を盛り上げていこうという気概を感じ、「また来たい」と思わせるまちづくりをされていることを肌で感じた研修でした。
余談ですが、今回の出張研修で一番おいしかった食べ物は!
JR福井駅で買った越前田村屋プリズム福井店さんの手押し焼き鯖寿しです。
お土産探しにウロウロしていた時に試食を頂いたのですが、美味しすぎてビックリしました。
娘も美味しい!の一言。
すみません、食い意地がはってしまい写真撮り忘れたのですが、今まで食べた焼き鯖寿しの中で一番おいしかったです。
ぜひ、福井県に行かれた時にはご賞味ください◎
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