<フリーランスのOさん。このデスクスペースで仕事をされることもあるそう>
コロナの影響で会社員でも自宅で仕事をすることになったという方も多いのではないでしょうか。
八清でも緊急事態宣言発動中はリモートワークを実施していました。
仕事をするスペースがない、インターネットのつながりが悪い、子どもがいると仕事にならないなど、自宅での仕事環境を整えるのが難しい!という声を多く耳にしました。
コロナの影響を受ける以前から、社会の核家族化、シングル家庭、同性婚や国際結婚など、家族のかたちが多様化している昨今。
働き方や住環境に求めるものが変化するのも自然の流れと言えます。
さらに近年ではさまざまな場面において「シェア」という考え方が取り入れられています。
このような変化を目にしながら長年住まいを提供している八清でも、他人同士が集まって暮らす「シェアハウス」に取り組み、現在では少し感覚の異なる「コレクティブハウス」を提案しています。
コレクティブハウスとは独立した専用の住居とみんなで使う共用スペースを持ち、生活の一部を共同化しながら生活する北欧発祥の住まいのこと。
自分や家族の生活は自立しながらも、広く豊かな人間関係の中で暮らす住まいのかたちとして注目されています。
今回は共用のライブラリーがある「ハイツ白鷺」の入居者さんのO(オー)さんに共用スペースの活用の仕方や入居者さん同士のコミュニケーションについてなどお聞きしました。
コレクティブハウスについてはこちらの記事もご覧ください。
シェアハウスだけではない、共有する暮らし方
「コレクティブハウス」とは?
~出雲路コレクティブハウス vol.1 ~
"つながり"を求めてハイツ白鷺へ
<インタビューは共用ライブラリーで>
東京ご出身のOさんは約2年半前、ハイツ白鷺に入居された方。
そのきっかけは「ちょっと変わった、おもしろい物件が好きで、『ひつじ不動産』のサイトをよく見ていたんですが、ハイツ白鷺もそこで見つけました」
ずっと関西に憧れがあり、東京で会社員をやめたことを機に京都に移住したそうです。
「仕事はライターをしていて、どこでも仕事ができるので、住みたかった京都に引っ越してきました」
京都に知り合いがいたから移住を決めたわけではないそうで、仕事などのつながりができたらいいなという思いから、共用のスペースがありそういったコミュニティが作りやすそうだと感じて入居を決めたそう。
実際に住人の方たちと良い関係が構築できたそうで、
「共用スペースで集まる方はクリエイティブな仕事をしている人が結構多いので一緒に仕事をさせてもらっています。
デザイナーさんや、エンジニアさん、プログラミングをされている方などがいらっしゃいますよ。
もちろん、住人はクリエイティブな仕事の人だけじゃないし、世代もさまざま。
けれど、映画が好きだったり、音楽が好きだったり、カルチャーが好きな人が多いので、集まったときはそういう話で盛り上がります」
住人同士で「仕事からちょっとはみだしたプロジェクトみたいなことをしたいね」という話から、仙台出身の方が地元のお餅をもっと広めたいということで、レンタルキッチンを借りて1日屋台を出したこともあったとか。
学生時代の文化祭のようで、結束力が強まりそうですね。
<住人同士で本もシェア>
現在はOさんがストーリーを考えて、デザイナーをされている方や、趣味で絵を描いている方にイラストを描いてもらって、絵本製作プロジェクトが進行中なんだそうです。
プログラマーさんがマーケティング担当をしているそうで、本気のプロジェクトって感じがしますね(笑)
「何冊か自費で出版できたら、京都の保育園などに配ったり、コロナが落ち着いたら朗読会をしたり、この本を通じて子どもたちと触れ合う機会ができたらいいなと思っています」
仕事の枠を超えたところで、それぞれの能力をシェアできるコミュニティってなかなかないと思いました。
コレクティブハウスの良さとは?
<キッチン、WiFi、プリンターも完備してます>
ハイツ白鷺をきっかけに初めてコレクティブハウスを知ったというOさん。
その魅力とはどういうところにあるのでしょうか?
「シェアハウスのように寝る部屋以外はすべて共同というのは、私の性格的にはちょっとしんどいかなと思う部分もありますが、コレクティブハウスは自分の居室がありプライベートはしっかり分けられているところがいいなと思っています」
ハイツ白鷺にはコロナの前からフリーランスの方や、リモートで仕事をしてる人が結構いらっしゃるそうで、共用のライブラリースペースを仕事場として利用されている方も多くいます。
今後、場所にとらわれず仕事をする人がますます増えることが予想されます。
「部屋以外のセカンドプレイスがあるってとてもいいですよ。
<コーヒーでひと息ブレイクタイム>
部屋で仕事をしてこもりっきりだと頭が固くなっちゃうし、ちょっとリフレッシュしたいな、気分を変えたいなってときにはライブラリーに移動して原稿を書いたりしています」
定期的にライブラリーに集まってパーティなどのイベントも開催しているそうです。
キッチンもあるので、たこ焼きやピザパーティをしたり。
「LINEグループを作っているのでそこで呼びかけて、出入り自由にしてゆるくやってます。
食べ物を中心にやる会が多いですね」
ハイツ白鷺がつなぐ人の輪
<2018年のパーティの様子>
普通の友だちや同僚、ご近所さんとはまた違う。
プライベートのすべてを共有するのとも違う。
ほどよくゆるい距離感が、コレクティブハウスがつなぐコミュニティの良いところ。
パワースポット好きが集まってハイキングにでかけるなど、部活のように楽しんでいる住人グループもあるそうです。
「友だちだけど、仕事もできるし、人生相談もできる。
年齢の幅広い仲間ができたという感じです」
緊急事態宣言の後、共用スペースに少人数で集まり、個々で夜ご飯を持ってきて食べることもあるそう。
コロナで外出を控えたり、あまり人に会わない生活をしていると、誰かとご飯を食べたいという気持ちになりますよね。
「みんな部屋でひとりでご飯を食べていると言っていたので、声をかけました。
外食も行きにくい状況だし、ここだと広いので2~3人だと密ではないし活用しています。
より絆が深まった気がします」
京都で見つけた心地いい暮らし
<ライブラリー入り口>
東京で暮らしていたころは電車での移動が多くて、人も多いしでかけるのがおっくうだったそう。
「京都は自転車で出かけられるところがとてもいいですね。
治安も悪くないし、物価が高いわけでもないし、とても生活しやすいです。
ハイツ白鷺には京都に住みたいから来ちゃったという人も多くて、京都出身という方はほとんどいないんじゃないかな」
関西弁とは違ういろんな言葉が飛び交っているそうです(笑)
ここがどういう場所かと尋ねると、「さらにクリエイティブな場所になったらいいなと思っています」とOさん。
今までの生活範囲では出会うことのなかった、さまざまな背景をもった人がハイツ白鷺という場所に集まって、その人たちとのコミュニケーションからいろいろな化学反応が起こりクリエイティブなことが生まれる。
生活をちょっとオープンにしてシェアすることで新たな発見がたくさんありそうです。
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