今回のまちブラは「京都国立博物館」と「三十三間堂」周辺です。
このエリアは、新旧の美しい建物が並ぶ「京都国立博物館」、そのお隣には修学旅行や国内外の旅行者にも人気の「三十三間堂」、豊臣秀吉を祀る「豊国神社」などがあります。
取材をした日は6月上旬。
この日は曇り時々雨という梅雨空でしたが、京都駅から清水寺方面行きのバスは大行列。
そのため、まちブラしながら徒歩で向かうことにしました。
実は京都駅から京都国立博物館と三十三間堂まで約1.3km、徒歩18分程なんです。
さっそくまちブラしてみましょう!
関西の牛文化
ちょうどお昼前、歩いていると京都では有名な「牛カツ」のお店の前を通りかかったのでまずは腹ごしらえ。
カツといえば「とんかつ」ですが、近年外国人にも人気なのが京都の「牛カツ」です。
特に京都は牛好きな人が多いのか、焼肉店も多く目にします。
牛カツと言えば、薄く伸ばして薄い衣を付けたミラノ風カツレツや大阪の串カツが有名で、海外でも定番料理として珍しくはないのですが、最近の京都の牛カツはボリュームある柔らかなお肉をミディアムレアに仕上げ、ザクザクの衣をまとわせソースが良く絡む贅沢な一品に。
ソースも色々とあり進化をとげていました。
わさびのせや京風の出汁とろろを絡めて頂くのもおすすめです。
牛カツ京都勝牛 京都駅前店
京都市下京区真苧屋町211
11:00-22:00(L.O.21:30)
「京都駅」より徒歩3分
高瀬川、七條橋、七条大橋
東へ向かって歩いて行くと、高瀬川が出てきます。生い茂る木々に囲まれた高瀬川と七條橋は雰囲気がありますね。
自然とまちが近い京都ではよく見かける白鷺。
本日の獲物を狙っているのでしょうか。
他のまちではなかなか見られない日常が京都にはあるんです。
高瀬川のすぐ近くにあるのは、以前ご紹介させていただいた「CRAFT HOUSE KYOTO」。
何度見ても素敵な雰囲気です。
クラフトビールや美味しいコーヒーも飲めるのでふらっと立ち寄ってみてください。
地元の人から観光客までいつも賑わっていて、店員さんと話しているとすぐみんなとお友達になってしまいます。
Crafthouse Kyoto 七条高瀬川の記事
Crafthouse Kyoto 七条高瀬川【八清の気になるスポット Vol.4】
CraftbeerとEspresso、パブとレストランとの融合を目指したアットホームなお店。
昔ながらの雰囲気を残す「中島商店」は、地元に愛される京野菜・くだもの・漬物・惣菜のお店です。
昭和レトロな懐かしの鉄道模型・RC模型・プラモデルのお店「アトミック模型社」。
鴨川を眺めながら飲食できる「タイ&ラオス料理キンカーオ」。
その先に見えるのは七条大橋と鴨川です。
この辺りは小雨の中でも遊歩道を歩く姿がちらほら、憩いの場になっています。
こんな生活素敵ですよね。
鴨川を越えると、おしゃれなカフェやレトロな喫茶店、コーヒーとクラフトジンのお店やイタリアンなど、ちょっと一杯気軽に立ち寄れるアットホームな飲食店が並んでいます。
京都をまちぶらすると、地域によって異なるまちの雰囲気がたくさん見えてきますね。
京菓匠・七條甘春堂(しちじょうかんしゅんどう)
七條甘春堂は、三十三間堂の斜め前にある老舗和菓子店です。
店内でも美味しいスイーツが頂けるようで、天気のいい日はガーデン席も人気です。
事前予約が必要ですが、上生菓子と言われる季節の和菓子作り体験も出来ますよ。
お持ち帰り専用の店内には伝統的な和菓子から新しい和洋スイーツにコラボ商品と沢山の商品が陳列していて、どれも可愛らしさがあり、迷う楽しみがありました。
「京の季(きょうのとき)」(756円税込)
昔から京都で愛されてる伝統菓子の麩焼き煎餅です。可愛らしい絵柄は和三盆で色付けされており、ほのかな甘みがより一層麩焼きの味を引き立てます。
ふんわり大きい煎餅に食べるのが勿体無いくらい可愛らしい絵柄です。
「コーヒーゼリーの花ようかん」(1,490円税込)
京都の珈琲焙煎所の「旅の音(タビノネ)」とコラボレーションした商品です。
「旅の音」で取り扱われているコーヒー豆はスペシャルティコーヒーと呼ばれているもので、全世界の5%しか作られていない貴重な豆だそうです。
エチオピアの最高品質、「イルガチェフェ ナチュラル」を羊羹とゼリーの二層仕立て、ミルク羹にラズベリーとミントを散らしてあります。
コーヒー味の羊羹を頂くのも初めてでしたが、特別な豆だと聞くと一味も違ってきますね。フルーティーで香り高く、色んな味わいが追いかけてきました。
ラズベリーの食感もアクセントになっていて、後味ふんわり抜けるミントの香が爽やか〜新感覚な楽しく美味しい羊羹でした。
京菓匠・七條甘春堂
本店 京都市東山区七条通東入ル西の門町551
バス「博物館三十三間堂」徒歩1分
京阪「七条駅」徒歩5分
国宝 三十三間堂
国宝の三十三間堂は、正式には蓮華王院本堂(れんげおういんほんどう)といい、後白河上皇が離宮としていた法住寺殿(ほうじゅうじどの)の一画に、長寛2年(1164年)に上皇が平清盛に命じて造営しました。
建長元年(1249年)の建長の大火で焼失しましたが、文永3年(1266年)に再建され700年余り保存されてきました。
国宝にもなっている総檜造りの「お堂」は120メートルもあり、中央の巨像(中尊)を中心に左右に各500体、合計1,001体の国宝「十一面千手千眼観世音(じゅういちめんせんじゅせんげんかんぜおん)」の黄金像が各10段50列にずらりと並ぶ姿は圧巻です。
右に左に首を振ってもずっと続く姿はまるで鏡にでも映されたようで、不思議な感覚に見舞われました。
この長いお堂の正面の柱間が33あることから「三十三間堂」と呼ばれているそうです。
境内には遊歩道が整備され、素晴らしい日本庭園を散策する事が出来ますよ。
このお庭では、新年の風物詩として人気の「通し矢」(弓引き初め)を見る事が出来ます。
毎年お正月には、その年に成人を迎えた女性による競射も行われています。
蓮華王院 三十三間堂
拝観時間 4月1日~11月15日8:30~17:00、11月16日~3月31日9:00~16:00 受付終了は各30分前(年中無休)
京都市東山区三十三間堂廻り町657
市バス「博物館三十三間堂前」すぐ
京阪電車「七条駅」徒歩7分
京都国立博物館
京都国立博物館は何度か絵画展を観に訪れた事がありますが、建物自体が美術品のように美しく、明治時代の趣を感じます。
明治30年(1897年)に開館され、皇室にゆかりのある宝物や、寺院や神社に伝えられてきた美術工芸品を多数収蔵しているそうです。
七条通り沿いは、大きな石垣の上に朱色のレンガと茶褐色の鉄格子で出来た塀が続きます。
青々とした木々がのぞくコントラストが綺麗でした。
このレンガも重要文化財に指定されています。
この敷地は、後白河上皇の御所・法住寺殿の一部でした。
桃山時代には、豊臣秀吉が創建した方広寺大仏殿の敷地の一部となり、豊臣秀頼が整備した回廊と南門の遺構が京博の敷地内に存在し、史跡にも指定されています。
新館の平成知新館はこれらの歴史的コンセプトを活かす形で設計されているそうです。
京都国立博物館
京都市東山区茶屋町527
休館日:月曜日(祝日・休日の場合は開館、翌火曜日休館)/年末年始/他
バス「博物館三十三間堂前」すぐ
京阪電車「七条」徒歩7分
豊国神社(とよくにじんじゃ)
豊国神社は「ホウコクさん」の呼び名でも親しまれています。
唐門は桃山時代の建造物で伏見城の遺構と伝えられており、国宝に指定されています。
宝物館では、桃山時代の重要文化財絵画や工芸品を目にする事が出来ますよ。
豊臣秀吉の墓所があり、祀っている事から出世の御利益と開運、良縁の神様として崇敬されています。
立派な木々や緑に囲まれ、鳥居を見上げると空気感の違いを感じました。
風が通り抜けた後、一瞬時が止まったかの様な静けさを感じました。
無になれる、そんな場所です。
パワースポットとしても有名なのも頷けますね。
癒されたい時は訪れたくなります。
豊国神社
京都市東山区大和大路正面茶屋町530
バス「博物館三十三間堂前」徒歩5分
京阪電車「七条駅」徒歩9分
耳塚公園(みみづかこうえん)
雨上がりに訪れたので誰もいませんでしたが、遊具も沢山あり、整備された綺麗な公園でした。
花壇には手入れの行き届いた様子が伺えます。
沢山の花が綺麗に並んで咲いていて、雫が反射してキラキラ光って見えました。
耳塚と言う名前が気になって訪れた公園でしたが、隣の棟をみて名前の由来が分かりました。
京都の公園には歴史が隠されていますね。
天下を統一した豊臣秀吉は朝鮮半島へと侵攻した文禄・慶長の役、戦功のあかしの首級のかわりに朝鮮軍民の耳や鼻をそぎ、塩漬けにして持ち帰り、供養の儀が行われたと伝わっているそうです。
思わず手を合わせましたが、決して戦争はしてはいけない・・・そんな事を身近に感じた公園でした。
耳塚公園
豊国神社前
まちブラマップ
この日は梅雨空の下、足元が悪い中でも多くの観光客や修学旅行生達と遭遇しました。
最近、京都にも多くの外国人観光客が訪れていて、コロナの閑散期と比べると人が戻ってきているのを肌で感じます。
近隣は道路や公園も整備されていて、大通りを一本中に入ると閑静な住宅街で、ゆったりとした時間を楽しめる空間が沢山あります。
遺跡も多く残っていて、歴史が息づくまち並みを感じる事が出来ました。
※2023年6月制作時点の情報です
京都をまちブラしよう!
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