今回のまちぶらは、「太秦(うずまさ)」です。
映画村があることでご存じの方も多いかもしれませんね。
この太秦ではどんな暮らしが待っているのでしょうか?
嵐電で太秦へ
京都の移動は地下鉄やバスが便利ですが、2両編成の路面電車、京福電鉄がまち中を走っているのはご存じでしょうか?
様々な映画などでも登場しているので、「この雰囲気どこかで見たことある!」という人も多いかもしれませんね。
京都の人にも愛されているこの路面電車は「嵐電(らんでん)」と呼ばれ、通勤通学と市民の欠かせない足です。
初めて乗った時は、雰囲気のある路面電車の横を車が並んで走る様がまったりとした素敵な時間に感じ、まるで昭和にタイムスリップしたようでした。
今回はまち中にある四条大宮駅から嵐山行きに乗って太秦広隆寺駅(うずまさこうりゅうじえき)で下車。
そこから「太秦映画村」まで行く途中は、緑に囲まれた幼稚園や老舗の和菓子屋さんなど落ち着いたまち並みで閑静な住宅街が広がっていました。
シニアから子育て世代までゆったりと暮らせそうです。
太秦広隆寺駅から帷子ノ辻駅(かたびらのつじえき)にかけて通る「太秦大映通り商店街」は、昭和の香り漂う懐かしい風景と人情がそのまま残っていました。
商店街のどれもが素敵なお店なのですが、いくつかをピックアップしてご紹介しますね。
太秦大映通り商店街
太秦広隆寺駅を降りると目の前に広隆寺があります。
その門前の向かいに「太秦大映通り商店街」の入口がありました。
どんな商店街なんでしょうか?
京つけもの もり
最初に目に入ってきたのは「京つけもの もり」さんです。
京都のまちには必ずといっていい程、地元の味の漬物屋さんがあるので楽しみです。
可愛いのれんをくぐってお店に入ると、自家農園の文字が書かれ、青々と生い茂る元気な畑の写真が飾ってありました。
京都市のお隣の亀岡市に、土からこだわった自社農場をお持ちで、旬で栄養価の高い新鮮な野菜を自社工場で漬けた京漬物屋さんです。
今は多数の店舗をお持ちですが、創業はこの太秦店で、地元に愛され創業61年になるそうです。
伝統的な味わいから、目新しく上品な味わいの京漬物が品数多く並んでいました。
おすすめいただいた物や興味を引いたお漬物を購入してみたので、いくつかご紹介しますね。
旬の野菜を重ねたオリジナル漬物「旬かさね」864円
しゃきしゃきとした食感の浅漬けです。
彩り綺麗な色んな野菜が入っていて、カットされているので盛り付けやすく、食べやすかったです。
後味さっぱりな味わいは口の中をリセットしてくれました。
人気商品でおすすめされた「青しそだいこん」648円
甘じょっぱいパリパリした大根の歯応えと、しその風味と香りがいいアクセントに。
ありそうで無かった新しい味わいはご飯が進む一品です。
和風だしにピリリと山椒がアクセントの「だしおりーぶ」594円
見た目ではちょっと想像がつかなくて最も興味を引いた古漬けです。
しっかりした味わいの和風出汁味。
新しい味との出逢いで、あと引く美味しさです。
ご飯以外にチーズやトマトなどと合わせてカナッペにしても美味しそうです。
色々料理に使ってみたくなりますね。
古漬けは日持ちもするので、手土産にもお勧めですよ。
京つけもの もり
太秦本店
京都市右京区太秦桂ヶ原町17-44大映通り
定休日 元旦のみ
京福電鉄嵐山本線「太秦広隆寺駅」徒歩4分、「帷子ノ辻駅」徒歩7分
キネマstamp
「キネマスタンプ」加盟店でもらえる100円ごとに1枚。
台紙1枚で500円の商品に交換してもらえます。
大映モチーフの絵付きスタンプ用紙はノリを塗って台紙に貼るスタイルです。
懐かしいですね~昔のスーパーなんかはこのスタイルでした。
目に見えて後ちょっとだと分かるので貼っていくと達成感を感じていいですね。
このアナログな感じ、ネガティブな印象はまったくなく、このまちにピッタリな感じですごくマッチしていました。
アプリでQRコードを読み込んでポイントを貯めるスタイルは何か違う・・・そんな雰囲気のまちです。
キネマスタンプ(ちょっといいやん うずまさキネマストリート 大映通り商店街振興組合)は大映通り商店街の各店で取り扱っているのでぜひ集めてみてくださいね。
うずキネマ館
商店街を中程に進むと、懐かしいカメラがずらりと並ぶお店が見えてきました。
「映画村のカフェ?」と思うような雰囲気です。
このカメラは年配のお客様が是非置いて欲しいと持ち寄られたカメラも多くあり、バリエーションも豊富です。
店内はレトロ可愛い内装で、白黒写真の往年のスターパネルが目を惹きます。
ひときわ大きな大魔神の顔は迫力がありました。
駅前の大魔神像が出来た時にオープンされ、顔は像と同じ大きさとの事、これは、大魔神像も見に行かないと。
こちらは、「まちかど映画博物館」として、貴重な撮影器具や台本も見る事が出来ます。
おばんざいやコーヒーも頂けるカフェでメニューも沢山ありました。
2階では「NPO法人 子育て世代は親育て・みのりのもり劇場」が地域のフリーペーパー「右京に住む人、働く人、訪れる人の小さな愛読書 右京じかん」を発行しています。
地域の季節の情報や住む人の楽しい顔が見れるので、是非手に取って見て欲しいです。
キネマカフェにも置いてありますよ。
取材に伺った際、ちょうど11月からの新作メニューの撮影をされていて、精巧に作られた大魔神の顔のクッキーがのったカラフルなクリームソーダは、可愛くてお店の雰囲気にピッタリでした。
厨房内で作られた自家製の商品も並んでいて、ジャムや薬味もどれも美味しそうで試してみたくなりました。
冷蔵内に「焼き芋」が陳列されていました。焼き芋は冷やすと更に美味しくなるそうです。
焼き芋は中まで柔らかくねっとりとろっと甘く美味しかったです。
京都水尾のゆずの粉末「京ゆずこ」もお土産に買って帰りました。
京ゆずこはこれからの時期、湯豆腐やお鍋にと思っていましたが、お味噌汁にもお勧めされたので意外でした。
早速試してみようと思います。
うずキネマ館
京都・太秦大映通り商店街
京都市右京区太秦多藪町43
京福電鉄嵐山本線「太秦広隆寺駅」徒歩6分、「帷子ノ辻駅」徒歩5分
フリーペーパー「右京じかん」
漬け物のもりさん、キネマ・キッチンさんに商店街のいいところをたくさん伺いました。
帷子ノ辻駅前にはパン屋さんやお花屋さん、ジムやスーパーなどもあり、生活には便利ですね。
スーパーの前には見たかった大魔神像がそびえ立っていました。
これは、大きい!全長6メートルもあるそうです。こんなインパクトあるスーパーマーケット、全国でもここだけでは?街のシンボルを拝み、次のスポットへ。
映画のまちの駄菓子売り場
帷子ノ辻駅に到着しました。嵐電の中吊りで目にした「駄菓子屋さん」の広告。
広告を出す駄菓子屋さん?駄菓子屋さんの広告はなかなか見たことがないので、気になっていました。
帷子ノ辻の駅ビル内は昭和な懐かしい雰囲気が感じられます。
駄菓子屋さんに行くには、2Fの衣料品店を抜けて...まるで迷路みたいでワクワクします。
その衣料品店もチェックしていたら大手衣料品店よりも安い驚きの価格の掘り出し物がいくつか目に入り、思わず冬用のスリッパを衝動買いしてしまいました・・・。
お会計は現金のみ。
タッチ決済ではないこの感じがとても心地良いです。
3Fに上がると駄菓子屋さんが見えてきました。
地域の商店街の駄菓子屋さんをイメージしていたのですが想像を遙かに超えていました。
全国の駄菓子の全てがあるのでは?そんな風に感じるくらいです。
こちらの店舗では、購入したお菓子がいただけるように電車が見える窓際で飲食も出来ます。
小学生から高校生までが丸テーブルを囲んで駄菓子を食べながらおしゃべりしたり、勉強したり・・・仕事帰りのOLさんやスーツ姿のサラリーマンの姿もあり、お子さん達から大人世代にも大人気なお菓子屋さんで店内は常に賑わっていました。
昭和のこの雰囲気が平成・令和生まれの子どもたちにも人気なのを見て、駄菓子屋のこのスタイルは完成形で、永遠に不滅なのだろうなと感じた瞬間でした。
令和時代をリードするようなこの駄菓子屋さんには、新旧バリエーション豊かな駄菓子がラインナップされていて、子どもの頃に食べた味から進化版まで、目移りしてしまいます。
奥には撮影所の小道具さんがセッティングした昭和の食卓を見る事ができ、イベント会場にもなったりするそうです。
隣にはお祭りさながらの射的(3発100円)や当て物くじもありました。難しいですが、残念賞もあるので終わった後も楽しめます。
気になった京都柚子サイダー(250円)は、甘さ控えめスッキリとした微炭酸で柚子味。
NHKの朝ドラ「らんまん」に出ていた、明治時代のお菓子「かるめ焼」も食べる事が出来ました。
ざくざく軽く口に入れるとシュワシャワで、それは甘く、スッと溶けちゃいます。
そして今流行りのガチャガチャや、大人気の「ちいかわ」京都限定品も沢山並んでいましたよ。
子どもの時から高校生までは、駄菓子はお小遣いの中で厳選して買っていたのですが、この時は持っていたカゴがいっぱいになりました。
一度やってみたかったんです、駄菓子の大人買い。
カゴから溢れるほど買って、2,000円オーバー。
どや顔をしながら大満足な時間を送れますよ。
映画のまちの駄菓子売り場
映菓座(EIGAZA)太秦 帷子ノ辻店
京都市右京区太秦帷子ノ辻町30-3ランデンプラザ帷子2階
京福電鉄嵐山本線「帷子ノ辻駅」すぐ
おこのみ工房
夜はこのまちの人達からおすすめを聞いて、お好み焼き屋さんへ行ってきました。
お店に入ると壁一面に芸能人のサインが飾ってありました。映画の撮影の合間に食べに来られたり持ち帰りにと頼まれる人気なお店です。
頼んだのは、人気のメニューの中から「スタミナみそ焼きそば(1,265円)」をいただきました。
ボリュームも満点!こってりあと引く甘辛で、お酒も進みます。
お酒も506円~色々選べるので、嬉しい価格帯ですね。
みなさん頼まれる大人気の「チーズ工房焼き(792円)」は、トロッとしたチーズと香ばしいチーズにコーンとベーコンが合わさり、シンプルに上手い!レモンが効いた特製タレがこれまたさっぱりしてよく合います。
楽しみにしていたお好み焼きは「豚とエビ(1,188円)」は、焼いて持って来て下さるスタイルです。
1枚で鉄板いっぱいになるくらい大きく、今までに味わったことないくらい、ふわっふわ!にびっくりしました。
柔らかく口の中でとろける食感は病みつきになりますね~。
そして、エビがプリプリ!
開店と同時に入ったのですが、あっという間に満席。
どれも美味しくて大満足。映画関係者や地元の人に愛される理由がわかりました。
おこのみ工房
京都市右京区太秦桂木町5-10
京福電鉄嵐山本線「太秦広隆寺駅」徒歩3分、「帷子ノ辻駅」徒歩7分
まちブラマップ
平日の午後の時間帯だったこともあるせいか、商店街の街並みも少し静かに感じられましたが、新しいお店も出来てきたりと新しい流れも感じられました。
まちのみなさんが気さくに対応して下さり、懐かしい雰囲気や流れてくる音楽も子ども時代を思い出せますよ。
令和から昭和へ一気にタイムスリップしたようで、住んでみたくなりました。ぜひ一度足を運んでください。
※2023年10月制作時点の情報です
京都をまちブラしよう!
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