地下鉄烏丸線「五条駅」より徒歩約9分、2024年12月全改装済の京町家。
以前の佇まいをできるだけ残し、温かみのある空間に仕上げました。
各階に造作棚を設け、器や伝統工品が飾られるギャラリーと住居が融合した京町家。旅をしながら集めたお気に入りのものや思い出の品などを飾って、いつでも思いに浸ることができる住まいです。

趣あるファサード

路地に馴染む外観を残し、外壁の色は隣家の町家とあわせた黄味かかった色で仕上げました。一階は腰壁に金属パイプの連子を取り付け、二階は虫籠窓（むしこまど）を復元させ、路地奥ですが日中は室内に明るい光が差し込みます。

ギャラリーで暮らすように

玄関を入ると二階の天井まで続く吹抜けが広がり、オープンのギャラリースペースとしても使えます。壁面にカウンターや棚を設け、お気に入りの作家さんの陶器や伝統工芸品、収集した絵画や小物を飾りフレキシブルに利用することができます。
飾ったものが引き立つように素材にもこだわり、「好きなものに囲まれて暮らしたい」「趣味を楽しみたい」こだわりのモノを愛でて暮らすことを形にした京町家です。

プライベート空間の二階

ふんだんに無垢材を使用した二階は、ぬくもりと温かみがあり落ち着きます。 階段ホールや廊下はフリースペースとして兼用でき、大工さんが現場で造作した階段や棚は家の形状にあった使いやすい仕上がりになっています。 勾配天井にしたことで、天井が高い分だけ室内空間を広く感じさせる効果があります。

収納にこだわった住まい

納戸の壁面には使い勝手を考慮し、収納棚とパイプハンガーを設置しました。物がどこにあるか分かり、取り出しやすいメリットがあります。
生活動線や用途を考え、一階の玄関横の収納にはスーツケース、リビングには食器・家電収納棚、洗面脱衣室には造作棚を設け、コンパクトな住まいに極力家具を置かず広く使えるように設計しました。

室内に光を届ける坪庭

和室を設けなかったので、お庭に床の間となる板石を配置しました。季節の変化に応じて盆栽や苔玉を飾って、小さな四季をお楽しみください。