二条城北 ハレのろぉじとケの町家 (2020年)
『パブリック(ハレ)』 と 『プライベート(ケ)』をコンセプトに設計された、ろぉじ奥の京町家。
『ハレ』と『ケ』の概念は、日本人の暮らし方や心の持ち方と深い関わりがあります。
日本では、古来より『公』と『私』の概念を重視して文化を作り上げてきました。
現代、その感覚は薄れつつはあるものの、京都では今でもそのような生活意識が色濃く風習として残っています。
祭事・公・非日常を意味する『霽(ハレ)』と、自分たちの時間・私・日常を意味する『褻(ケ)』を
無意識的に使い分けながら生活を営んでいるのです。
その感覚を身近なものに感じることができた時、変わり目・境界の部分がもたらす
『わびさび』『安堵感』『あいまいな心地よさ』を良しとする心に出会うことができるでしょう。
この町家は、馴染み深くも新たな発見をもたらしてくれるはずです。