東福寺北の京町家 (2020年)
京町家の造りと和のしつらえ
直線が重なりあう凛とした和の空間に、おぼろに浮かぶ照明の光。
ダイニングをへだてた『奥座敷』では、枕をそばだてて鐘の音を聞き、雪見障子を掲げて趣のある坪庭を眺めることができます。
『高さ』によって隔てられた『境界』の間
2階の中でもさらに床レベルが高く設計された小上がりが特徴の2階。
廊下と一続きでありながらも、レベル差によって1つの独立した部屋としての空気もまとっています。
さらに1階キッチンと吹き抜けの空間を共有しており、共に暮らす人の存在を感じながら過ごすことができる場所でもあります。
和の美観である『あいまいな境界』の魅力が詰め込まれた設えと言えるでしょう。