ABOUT 窓の外は緑。環境を享受しながら内にこもる家。

鉄骨3階建てのビルをリノベーションします。

そのビルは、とても気持ちの良い場所に建っています。

窓の外にはわさわさ繁る街路樹の緑。緑の下には川の流れる公園。

ビルには、緑の眺めを切り取る大きな窓を設けます。

たまには外に出て散歩もするけれど、家の中に居ながら贅沢な緑を楽しむ。

プロジェクトの名前は「緑川ビル男」

STORYリノベーションの様子

ビルリノベの様子について、お届けしています。

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  • SCENE.1打合せ

    • 1.冬のある冷たい雨の日、工事の進む現場で打ち合わせが行われました。

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    • 2.天井板が外され、スケルトン状態になった1階に集まります。高さのある空間は、鉄骨の建物ならでは。

    • 3.CONTEMPORARY COCOON ROOM702(以下、CCR702)の上田さん、設計事務所MAEの森田さん、ハチセからは土堤内(どてうち)、浜田が参加。

    • 4.まずはキッチン廻りの仕様決め。CCR702の上田さんがサンプルを取り出します。黒を基調とした人工大理石の天板に、ツヤ感の異なるタイル壁。カッコよさを感じる仕上がりになりそうです。

    • 5.続いて2階へ。絶賛工事中の現場は、資材が至る所に置かれています。キッチンの上部のスペースに棚が設けられないか、検討中。

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    • 6.3階まで上がると、窓の景色の良さに驚きました。

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    • 7.まだ外には足場が組まれていますが、シート越しにも街路樹と山並みの景色が眺められます。

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    • 8.そんな3階で見つけた、気になる部分。壁の角にあたる所に、アールになるように仕上げる部材が取り付けられていました。細部にこだわった空間の仕上がりを想像して、期待が高まります。

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    • 9.建物の歴史を物語る、昔のまま残されていた場所。生かしておくのか、残すのか、完成を楽しみに待ちたいと思います。

  • SCENE.2工務店さんと設計士さんのお話

    • 工事も仕上げの段階に入っている2月上旬の現場で、工務店さんと設計士さん、土堤内が話しています。
      土堤内:以下、土/CCR702さんは、いつも面白いモノづくりをされますよね。大人の遊び的な?会社なりの基準みたいなものがあるんですか?

    • CCR702 上田:以下、上/うちの会社、社長の坂田と工務店の社長(平尾さん)の二人がずば抜けてるんですよね(笑)その社風を引き継いでるっていう感じですかね。僕ら一個人で見たら、大したことないですよ?今回のビル男のタイトル、あれも社長の案です。
      土/そうなんですね。坂田社長ワールドっていう。

    • 上/そうです、基本それがあって、僕らはそこに追従していく形なんですけど。基本雑談の中から生まれるっていうか、僕らがそれを見て、面白いやん、ていう風な方に最終の意思決定がされますよね。どっちかというと。
      土/面白いって感じるかどうかなんですね。基準があるとか、そういうもんじゃないですね。

    • 上/まったくないですね。
      土/あくまでも、みんなが面白いと思ったものに対して寄って行く、ふくらましていく感じでしょうか?
      上/うちの社長、みんなで集まって何かするのが好きなんですよね。バーベキューをしたり、お酒飲んだり。そういう、人を楽しませたい精神があるんかな、根底に、と感じたりはしますけどね。

    • 土/森田さんは、この物件にひそかに込めたこだわり、みたいなものはありますか?
      設計士 森田:以下、森/何だろう…(しばらく考えて)強いていうなら、あえて壁をぼこぼこ増やしているところがあるんです。すっきり収めるというより、あえて凸凹にしているところがあって。
      土/え?どの辺りですか?

    • 森/ここの収納とか、棚とか…それは、開口が大きいので、こっちの光を受ける、影、みたいなイメージで。
      上/なんか、壁の角を丸くするか角ばらせるか、ノリで決める、とか聞きましたよ。こっちは丸く、こっちは角で、みたいな。
      森/窓の横の壁はちょっと考えました。2階はパシッと景色を見せたいなと思って。

    • 上/あれは?江戸時代の言葉で、灰色を指す言葉があるんですよね。
      森/四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)のことですね。微妙な色味の違いで、それくらいたくさんの茶色、灰色があったという話なんですが、色の見分けというか、日本人の感性ってすごいな、というか。

    • 森/最初のころに話してたんですが、日本的な要素も取り入れたいと思っていて、さっきの陰影をつける話もそうですが、ひょうたん型の引手を付けてみたりして。
      土/完成したら、そういったことを探す楽しみもありそうですね。

    • 土/最後に、この場所を自分ならどんな風に使いたいか、聞かせてください。
      森/屋上映画かな。
      上/うちにも屋上があって、流しソーメンとか、プールとかしましたよ。コストコで2m四方のやつを2つ買ってきて、並べて。
      土/すごいな、大きいですね(笑)

    • 土/1階はどうですか?
      上/小さな本屋さんとか、純喫茶、いいですね。サイフォンでコポコポ言いながら珈琲を淹れるような。
      土/いいですね、完成がますます楽しみになりますね!
      それでは、こんなとこで今日は終わりましょうか。引き続きよろしくお願いします!
      (おわり)

  • SCENE.3もうすぐ完成

    • 2月下旬、春を感じさせる陽気の中、まだ足場のかかる現場で打ち合わせが行われました。

    • 建物前の街路樹を見上げると、抜けるような青空が広がっています。

    • 工事の仕上げも最終段階。建物の中に入ると、塗装がだいたい終わっており、なんとも言えない質感のあるグレーの壁面が現れていました。

    • 室内も気になりますが、天気が良いので、まずは屋上へ。屋上は、北側と南側、そして東側の3方向に開けた眺めが得られます。「気持ちいいですね。」「この屋根、カッコいいです。」ほとんど仕上がった建物を見ながら、ほめあう3人。

    • 屋上からは、五山の送り火の大文字・左大文字・舟形が確認できました。舟形は葉の落ちた冬に街路樹の枝の間から見えたので、もしかすると夏には見えなくなっているかもしれません。

    • 続いて、室内の打ち合わせへ。CCR702さん「今回は、内装攻めてますよね。壁の色とか。」設計士さん「そうですね、色はけっこう。全体をグレーにしているのは(攻めてる)。あと、ラワン材で作ったこの収納の扉なんかも。木目が浮き出る素材を選びましたね。」

    • 「この室内なら、どんな家具が似合いますかね?」と浜田が聞くと、CCR702さんから「北欧っぽいシンプルな感じ、合いそう。」設計士さんからは「和のモダンなものが合いそう。」という言葉が。住むときにどんな家具が良いかもトータルで考えられていて、家具ブランドのおススメも教えてもらいました。

    • 最後に外に出ると、住居部分の玄関扉には「コールテン鋼」という素材が使われていると聞きました。今はつるっとした鉄の板ですが、だんだんと錆が浮き出てきて、良い味わいに変化するそうです。表面が錆でコーティングされることで腐食が進みにくくなる素材で、鉄橋などにも使われたりしています。

    • 打合せが終わって建物の前の街路樹を眺めていると、ピンク色の花を付けている木がありました。近づいてみると、早咲きの桜のよう。まだ2月の終わり、一足早い春のおとずれを感じて嬉しくなりました。完成までもあと少し、現場の完成も楽しみです。
      (おわり)

MEMBER

  • CONTEMPORARY COCOON ROOM702

    京都の「おもしろ不動産」を紹介する不動産会社から始まり、現在は改装、運用の提案、インテリアコーディネート、最終的には賃貸物件ならその管理まで、一連の流れをトータルプロデュースされています。Webサイトのコンセプトページには「一生懸命、ふざける会社を目指して!」とあります。

    ≫Webサイト

  • MAE Yuichiro Morita

    おだやかな空気をまといつつ、淡々と打ち合わせを進める設計士さん。 ハチセもお世話になったことのある、設計事務所クカニアで設計されていたこともあり、今回のリノベにも縁を感じます。

    ≫Webサイト

  • (株)八清

    今回のリノベーションは、普段は賃貸担当の土堤内(どてうち)が、営業浜田と組んで行っています。チョークアーティストとしての一面も持つ土堤内が、今回のプロジェクトに新しい風を吹き込みます。