完成があと1ヵ月と迫った、1階の全貌です。
間仕切りのないワンフロアによって造り出された大空間。
見上げると、頭上が屋根まで抜ける大きな吹き抜け。
床下に敷かれたコンクリートが、歩くたびにどっしりとした安定感を感じさせます。
写真4の正面に写るのは、玄関を入ったところにあるプレイスペース。
広さは約4.3帖もあります。
自転車を飾ったり、家具や本棚を置いたり、色々なアレンジができそうです。
足元には明かりの取れる窓がついています。 窓を開けると室内に爽やかな風が通ります。
圧倒的な存在感を見せる美しい木の壁は、水廻りを集約した場所。
1階はこの中にキッチン、2階は洗面と浴室になります。
木材の優しい風合いのおかげで、その存在は圧倒的ですが、圧迫感は不思議と全く感じられません。
シンプルに仕上げるため、継ぎ目を極力なくし、1枚1枚に長い木材を使っています。
板張りの壁を電動やすりで無心に削っているのは、設計士の植松さん。
手で触れる機会の多い、水廻りの壁。
手触りにはどうしてもこだわりたい、との思いで、今回ご自分の手で確かめながら削ることを選択されました。
荒々しいままでは生活しにくく、削り過ぎてしまっては素材感がなくなります。
リビングの一部ともなるこの壁は、それだけこの家で重要な役割を担い、
また設計者の強いこだわりを表しています。
写真7の右、リビングの南側にあたる壁の上部に、棚が設けられました。
この棚は収納ではなく、「床の間」使いのできる棚となっています。
窓の上部、ちょっと変わった位置に取り付けられていると思いませんか?
これは、プレイルームや水廻りと、リビングとの間に段差が設けられているためです。
玄関からプレイルームに入り、リビングに目をやると、ちょうど視界に入る
絶妙な位置に、
実はこの棚が取り付けられています。
天井が高く壁面の面積が多いこの家だからこそ楽しめる、そしてこの家にはなくてはならない存在の棚。
こだわりの品をいくつか並べるのもいいですし、好きなものを好きなだけ並べるのもいいです。
この家をより豊かに、この家をよりその人らしくしてくれる、そんな存在の棚です。