今から約35年前、昔ながらの商家であったこの京町家はオーナー様の依頼によって、当時の京都工芸繊維大学助教授であった西村征一郎氏に、増改築の計画や設計を委ねられることとなりました。
古民家を解体して新築というのが主流だった昭和60年頃では、「町家リノベーション」という発想自体が珍しく前例があまりありませんでした。

西村征一郎氏はその当時、「新しい都市住宅の研究会」の委員でもあり、京町家をより現代的なすまいに適した改修を計画し、従来の暗い印象をひっくり返そうとしました。
家の中の採光、通風、動線などに配慮し、坪庭と蔵を一体化したサンルームが生まれ、倉庫としての役割しかなかった蔵も子供部屋や趣味の部屋として蘇りました。

時を重ねてきた歴史と経年美、持ち主様や西村征一郎先生の住まいに対する気持ちが、この家のいたるところから感じられます。

今出川通に面しており、昔商家であったことから商売にも向いている立地です。自宅兼事業所、売店、飲食店、あるいは宿泊施設等、様々な活用方法があります。

※重飲食とゲストハウスについてはご相談ください。

かつて西陣織など織物産業が集中した地域で、今では老舗と現代風のお洒落な店が立ち並んでいます。徒歩圏だけでも、今出川通や千本通沿いに美味しいお店がたくさんあるので、グルメにとっては貴重な界わい。

徒歩1分にある今出川浄福寺バス停から市バスに乗ると、四条河原町や三条京阪へのアクセスも便利。