路地裏参道の町家(2021年)
大通り沿いに朱塗りの鳥居が建つ参道があり、
路地参道を抜けたところに佇むのが、
この明治時代の記録が残る京町家です。
建物は、京町家の象徴である太い梁を残しつつ、
現代の生活に適した仕様を採用し、内装、設備を全て一新しました。
玄関から上がったところにすぐ目に入るのは
存在感がある造作カウンターキッチン。
薄茶色のモールテックスで仕上げたカウンターは
シンプルながらもナチュラルカラーを基調とし、
暖かみを感じることができます。
おしゃれなカフェのような設えで、
和室から格子戸越しに望むのも美しいです。
洗面台天板と柄が揃った縁の畳、
手漉き和紙のアクセントクロス、
遊び心に溢れた彩りのふすま紙、
緑が美しい植栽と照明で和を表現する坪庭、
レトロな趣き漂う透かし彫りのガラス入り引き戸など・・・
こだわって厳選した素材たちが、それぞれの空間ごとに趣を添えています。
暮らし企画部:鬼頭 彩