街×町家(マチマチヤ) in 御所南

記事4.パン屋さん×町家

進む改装

進む改装

改装工事は着々と進んでいます。

建物内は、漆喰塗りの白壁、柱や梁などの木部には濃いめの茶色が塗られた、落ち着いた印象の空間が出来上がってきています。

写真は、2階の寝室から和室のある方向を向いて撮ったもの。勾配天井を走る太い梁が、存在感のある室内。
これから完成に向けて、建具の調整や照明の設置などが仕上げられていきます。

階段室

階段室

この家の階段室は、屋根が一番高くなった場所にあります。階段の下から見上げると、広がるのは天井高のあるダイナミックな空間。

明り取りの窓から落ちる自然光が、白壁をぼんやりと照らしています。
町家などの木造建物の改装で面白いのは、今まで隠れていた梁や柱などの構造部分が現されて、改装前の雰囲気とはずいぶん違った空間ができてくること。

この階段室も、もともと張られていたのは低い天井。天井を抜き、天窓を付けることで、開放的な空間になりました。

1階の様子

1階の様子

1階も塗装が終わった段階で、すっきりとした室内が現れました。

キッチンのカウンターは、室内との統一感がある白。細部の仕上がりにこだわった、町家の良さや町家の持つ雰囲気を活かした室内に。

外壁のタイル決め

タイルのサンプルを見ている施工担当と営業担当。

タイルを張るのは家の外壁部分。 外壁を見ながら、タイルの色味と質感、サイズを検討しているところです。

外観の印象を決める部分なので、色見本を見比べながら、「うーん…」「どれが合うかな…」と、悩んでいる様子。

外壁のタイル決め
外壁のタイル決め

外壁のタイル2

タイルを張る位置は1階の窓の下枠から下の部分。外観の大きな面積を占める部分がタイル張りになるので、イメージを膨らませながら、どのタイルが良いかを選びます。

窓にはこのサッシの外に、古建具が嵌まる予定。2階の窓には虫籠窓(むしこまど)が作られています。室内の雰囲気はすっきりとした仕上げなので、それらの雰囲気と合わせながら、どういった仕上がりにするか、色々なタイルのサンプルを並べて、相談が繰り返されました。

手づくりのパン ブルーデル

この打ち合わせの後、落海が見つけたという近所のパン屋さんへ行ってみることに。町家の改装現場から歩いて数分で、レトロな看板を発見しました。

店内には、ジャムパン・クリームパン・メロンパン・お惣菜パンなど定番のパンが種類豊富に並んでいます。今日のおやつに、明日の朝食用に、と思い思いのパンを選び、後でみんなで広げてみたのが、下の写真。見事に違う種類をチョイスしています。

お店の前にテーブルと椅子があったので、その場で食べてみると、フワフワした食感の、優しい甘さのパン。なんだか懐かしいような、ほっとする味のパンは、毎日でも通いたくなる味わいでした。

ご近所さんがよく立ち寄られているお店のようで、この日も、お店の人と常連さんが親しげに会話をされていました。

手づくりのパン ブルーデル
手づくりのパン ブルーデル

店主さんに話を聞くと、「ブルーデル」とはドイツ語で兄弟、という意味だとか。もともとはご兄弟でお店を始められ、本格的なドイツパンを製造されていたお店だそうです。その後、地元の方々に食べてもらいやすいようなパン屋さんを目指して、今のような形に変わられたのだとか。

地元に愛される町のパン屋さん、値段も良心的なお手頃価格です。町家から歩いて行ける範囲にある、日常に使えるパン屋さんは生活の中にあるとうれしい存在です。

ブルーデル(食べログサイト・外部リンク)