Story_1 西粟倉のこと
澄み渡った青空に深い山の緑。
ひたすらまっすぐ伸びる一本道の県道沿いに広がる、明るくみずみずしい水田。
稲の間を縫ってメダカやアマガエルが気持ちよさそうに泳ぐ。
京都から車で3時間弱。
今回、"森と町家プロジェクト"とコラボレーションしてくださる
「西粟倉・森の学校」さんの活動拠点があるのは
岡山県の最北東、兵庫と鳥取の県境にある村、「西粟倉村(にしあわくらそん)」。
岡山市中心部からも車で約2時間かかる場所にあるこの村の大きさは、
京都で言えば西京区とほぼ同じ。
その95%を山林が占めているという、正真正銘の"山あいの小さな村"です。
今回このストーリーを担当するWeb担当は偶然にも岡山県出身ですが、
「西粟倉」という地名に聞き覚えはあるものの
"山の中に小さなスキー場と小さな温泉がある所" というイメージしかなく、
失礼ながら、今は統廃合され、美作(みまさか)市となった旧東粟倉村の方が
観光において少し知名度が高かったように記憶しています。
森の学校さんからの風景
森の学校さんの工場
そんな山あいの村、西粟倉が、いま全国から注目を集めているのをご存じでしょうか。
お聞きしたところによると、たくさんの方が移住し、
ここ8年の間に起業したローカルベンチャー13社の売上げは8億円規模。
移住者が増えすぎて今では「すぐ住める貸家」が足りず、
周辺の村で暮らしたり、1軒を数人でシェアしているケースも少なくないとか。
(ちなみに田舎のため不動産業が成り立たず、不動産業者はいないそう。
物件は村を通して大家さんから直接借りるのだとか。)
子供も増え、今ではなんと待機児童まで出ているのだそう。
村と民間企業が一体で行う西粟倉村の取り組みは数々のメディアで取り上げられ、
インターネットで検索しても取材記事は数えきれないほど。
そしてその仕掛け人が、「西粟倉・森の学校」さんなのです。