設計物語
第1話 内路地の奥でみつけた陽だまりの庭
京都市内、古い町家が数多くみられるエリアにて―。
地元の和菓子屋さんや昭和レトロなカフェが、ゆったりと日々を営む。
そんなとある地域の路地奥に、昭和・平成という二つの時代を暮らし終えたお家がありました。
今回、そのお家の改装企画・担当を任されたのは、
賃貸部門きっての賃貸アドバイザー『髙橋』氏
(お酒・旅・人とのつながり・イベントをこよなく愛する八清社員)
さて、今回はどのようなリノベーションになるのでしょうか・・・?
八清web担当hasemakiが『~お庭を楽しむ~内路地の町家プロジェクト』を追っていきます。
(物件前の路地)
hasemaki「ここが、今回の改装物件につづく路地ですね(*'ω'*)
マチの共同の空間からプライベートに入っていく感覚が
いかにも京都という感じですね~!」
髙橋「そうでしょう、ここの奥にさらに内路地(ウチロジ※1)があってね。
その通路をへだてて東と西にお家があるんです。さあ、いってみましょうか」
※1 内路地(うちろじ)…ここでは路地のさらに奥にある私道を指す。密集市街地に形成される狭い道や家と家の間の狭い道、通路のこと。
(内路地の様子)
hasemaki「なるほど、内路地の左右にお家があるわけですね。
さらに奥に進むにつれて、低くなる。敷地内で高低差があるのがおもしろいですね」
髙橋「そうそう、内路地の小さな下り坂の先に、日当りの良い庭が目の前に広がるっていう」
(内路地の先にある庭)
hasemaki「ナンテン、イチジクが2本、アジサイ、蘭、
山でよく見るヨウシュヤマゴボウまで!Σ( ̄▽ ̄)
非常に育ちがいいですね、花たちにとってちょうどよい日当りなのが解る」
髙橋「よし、せっかくだし、残っている植物を一部、活かしましょうか。 良い庭になりそうでしょう?」
(現状:西棟リビング)
髙橋「西棟は今はこんな感じなんですけど。
改装では建物面積の6割くらいを庭の見えるカフェのような
LDKにしようと思っていて。」
hasemaki「なんと・・・!面積のわりに、大きくLDKを取るんですね!」
髙橋「イメージとしてはこんな感じですね。
LDKからの庭viewは外せないですね。」
(改装イメージ図:西棟-川島裕一建築設計事務所 提供-)
hasemaki「今回のコンセプトはどう考えられたんです?(・・?
庭がこれだけ豊かだとそれをメインに考えて?」
(現状:東棟)
髙橋「そうですね、『庭』と『家』を外部と内部に分けるんじゃなくって、
一続きの空間としてプロデュースしたくって。
―暮らしの営みの中に庭をとりこむというか」
hasemaki「ほうほう、例えば、バジルや実のなる木を植えておいて、
なんかサラダのアクセントに欲しいなって思ったら
むしりに行ったりもぎったりできるようにですか・・・!ԅ(¯¬¯ԅ)」
髙橋「食べることにこだわることはないと思いますが(¯∇¯٥)、そんな感じですね。
僕だとモヒートに入れるミントを庭に取りに行くかな~(゜゜?
・・・ともかく、どちらも『生活の中で庭を楽しむ』っていうのをコンセプトにしたいんですよね。」
(改装イメージ図:東棟-川島裕一建築設計事務所 提供-)
hasemaki「東側は階段であがるロフトがあるんですね。
踊り場がおしゃれでなんだかデザインオフィスっぽい。
こういうお家で庭を眺めながら仕事したらはかどりそう・・・!」
髙橋「仕事に疲れたら気分転換に庭に植えたものからつくったハーブティで休憩したりね(*´︶`*)」
hasemaki(想像が膨らんでいらっしゃる・・・(´▽`*)
髙橋「(ゴホン)と、とにかく。設計士さんはシンプルですっきりした空間を好む人だから。
お庭を楽しむをコンセプトに、シンプルかつオシャレな空間に仕上げてくれると思いますよ」
雨の日のくちなしがいっそう芳しくなった6月梅雨のころ。
始まった、お庭を楽しむお家のプロジェクト。
いったいどんなお家に仕上がるのでしょうか。
次回、第2話 設計士さんを訪ねて(前編) につづく・・・