- リ・ストック京町家
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ON/OFFを切り替える家(2022年)
「家で働く」スタイルが身近になった昨今、
会社に所属しているかどうかに関わらず、
「家」と「仕事場」の境界線が無くなり始めています。
今回はそんな現代の暮らしにスポットを当て、
「住居としての機能を持ちながら、加えて職場としての機能も兼ね備える」
心地よい空間を作り上げました。
プライベートゾーンとパブリックゾーンをしっかりと、
そして緩やかに区切り、
お仕事時間もくつろぎ時間も大切にした空間構成で、
おひとりさまの豊かな暮らしを想定しました。
来客に対応しにくい、仕事とプライベートの境界線が曖昧になりがちなど
SOHOのデメリットを解消するため、
1階のパブリックゾーンと2階のプライベートゾーンで空間が切り替わります。
普段は1階窓辺のカウンターテーブルで仕事に専念し、
来客があるときはリビングダイニングが接客用のスペースに。
OPENにもPRIVATEにも、働き方によりフレキシブルに使える多彩な空間となります。
ワークスペースに繋がる階段はただ単にフロアが変わるだけではなく、
パブリックゾーンからプライベートゾーンへ移る入り口でもあります。
階段に上がると京町家ならではのゴロンボ(太鼓梁)を意匠とした表し勾配天井の寝室。
ワンフロアにまとめたプライベート空間でありながら、
ベッドヘッドとしても使えそうなアクセントウォール一面が設え、
窓際にはちょっとした作業ができるデスクも備えます。
暮らし企画部:鬼頭 彩 / 建築ディレクション部:岡田 直子