オトコゴコロをくすぐる、夢とクフウがたくさん詰まった920ハウス。
家が出来上がる前に、本プロジェクトに携わる男性陣の
アツイオモイをお伝えしておきたいと思います。
設計士の小野さんが段ボールからおもむろに取り出したのは、たくさんのスイッチプレート。
段ボールの中には920ハウスのために集められた細かな備品
(たとえば水道の蛇口からネジ、ボルトの1つまで)がザクザク入っています。
「少し色むらがあるんですわ」
と表情を曇らせる小野さん。
言われてみれば少し色むらが・・・。
「染める時に、こう、重なったのがね・・・」
まさかと思い聞いてみると、
なんと染料を使ってシルバーのプレートを
ご自身で鉄色に染めたのだそうです。
スイッチプレートを自分で染める設計士さん、なかなかいらっしゃらないと思います。
色むらは手作りのぬくもり。
オープンハウスにご来場のときは、上下左右から眺めて
手作りの味わいを感じて頂きたいと思います。
担当宮崎が負けじと袋から取り出したのは、自宅で手作りしたという皮のドアノブカバー。
繰り返し使ううちにだんだんと自分の手になじみ、増していく風合いを楽しむことができます。
作品を手に取って大興奮の2人。
機能性や細部のディテールにこだわってしまうのが、オトコゴコロというものでしょうか。
塗装が終わったリビングは、真っ白な天井が気持ち良いお洒落な空間になっていました。
天井は白に、木部は少しクリームがかった白に塗装されています。
グレーがかっている部分は土壁の下地で、この上に白い土壁が施工されます。
明るい天窓の下で、大工さんがもくもくと戸袋の装飾作業中でした。
サイズを測り、円形に穴をあけ、ノコギリでくりぬき、
1時間近くかけて出来上がったのは、下の写真と同じデザインのものでした。
こうして職人さんが作業されているのを見ていると、
家づくりにはたくさんの人の思いが詰まっていることを実感します。
なぜ穴が空いたデザインなのかというと、この戸袋にエアコンが収納されるからなのです。
大工さんを含めた3人がメジャーを当てながら、あぁでもないこうでもないと言っているのは、
ファクトリーの錠前を留める金具の設置位置。
細部のデザインは積み重なると全体に大きく影響します。
とは言っても、男性は皆さん金具が好きですね。
ファクトリーで行われているのは、リビングスペースに置く什器の打ち合わせ。
これももちろん、920ハウスオリジナルデザインなのです。
小野さんが金具の取り付け方や組み立て方向を説明します。
什器を組み立てるのは、小野さんの長年の友人でもあるフロア職人のヨシダさん。
普段はあまり褒めることがないという照れ屋のヨシダさんが、
この家をはじめて見たときは、思わず「住みたい!」とおっしゃったとか。
段ボールの蓋をあけると出てきたのは、什器に取り付けられる大きな車輪の山。
お掃除のしやすさとフレキシブル、そしてクフウにこだわる小野さんにとって、
この車輪も、ヨシダさんも欠かせない存在なのです。