フローリングに加工された一等級の杉フローリングに加工された一等級の杉

Story_1 西粟倉のこと

森の学校さんが取り組まれているのは、ひとことで言えば
西粟倉 (広く言えば日本の森) の材を流通させること。

「これまで、<サイズ>と<値段>だけで流通していた名もなき材を、
<西粟倉の材>といって流通させることができるようになりました。」

最近の事例では、アートで有名な瀬戸内海に浮かぶ島、「直島」の多目的施設 直島ホール
(外部リンク:瀬戸内国際芸術祭2016)

森の学校さんからの風景一等級の杉の原木

森の学校さんの作業場森の学校さんの工場

「この屋根、全て西粟倉の材でできているんです。」
と、直島ホールの写真が見開きに大きく掲載された雑誌「新建築」を手に取り、
嬉しそうに話す羽田さん。
(建物については全てが西粟倉産の材ではありませんが、構造材、造作材、床材をはじめとした建築資材の大部分を森の学校さんが供給されているそうです。)
(外部リンク:新建築 2016年1月号)

ここまで来るのに8年以上かかったという取り組みに、
スタッフの皆さんや村の人々が、どれだけ西粟倉の森に愛情を注いでいるかがわかります。

西粟倉の材を流通させること。
質を高めること。
より多くの材を効率よく商品化すること。
放置されている森に手を入れ、村全体で林業を考えていくこと。

95%を森で覆われる小さな林業の村、西粟倉の未来をどのように創っていくのか。
12年前の市町村合併で周囲の6つの村と同様に美作市となる道もあったそうですが、
子供も含めて全村人で投票を行った結果、村の存続が決まったのだそう。
それから現在まで独立を保ちぬいているのは、並々ならぬ決意の表れ。

木材が1枚1枚丁寧に作られる様子を見ていると、
なんだか気持ちがあたたかくなってきます。

<PREV 

< STORY_第1話へ戻る < トップページへ戻る