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日射し(庇)の家

改装中② 10月初旬・・・解体後の現地確認

解体後の現地確認

解体された建物を見ながら、構造の補強についての打合せの様子。

町家は少なく見ても築50年以上の歴史を持つ古い建物。どんなにしっかりと建てられていても、当然のように傾きがあります。
リノベーション時には解体された建物の構造を実際に見ながら確認が行われ、傾きを直したり、補強する為の工事が行われます。

解体後の現地確認

そして、解体後の建物を見ながら行われるのは、実際の建物の寸法の測定。
実測して図面を引いているとはいえ、解体されていない現場で測ることの出来ない細かい部分もあって、
工事に入る前にメジャーを当てて測ります。(写真は、みんなでメジャーの寸法を覗きこむ様子)

今回の建物で気になるのは天井の高さ。日本では、昔は畳や板間等の、床に座って暮らす生活を基本としていました。
町家は古い建物のため、天井高があまり高く取られていないことも良くあります。
キッチンとダイニングとなる1階は特に、フローリングに椅子を置いた生活が想定されているため、天井高が欲しいところ。

メジャーを当てて測ってみると、1階部分は天井高が 「2.2m」くらい取れるとのこと。①
少し低いですが、これなら椅子でも問題無く生活でき、部屋の半分程は2階までの吹き抜けが作られるので、空間としては広く感じられます。

2階は勾配天井を作って、洋室が2室になります。勾配天井は、屋根の角度に合わせた天井です。
2階の最も高い母屋の下で、「2.5m」くらい取れるそうで②、一番低い表の路地に面した所③は、「1.4m」程度とのこと。
1.4mと言えば、小学3~4年生の身長くらいの高さ。大人では腰をかがめないといけませんが、部屋の端の部分のため、
上手に空間を使えば、洋室を作っても屋根裏部屋のような面白い雰囲気の部屋になりそうです。

解体後の現地確認

平面図だけではわからない実際の建物の高さ。もともと建っていた建物を改装する際には、現場を見て初めてわかることがたくさんあります。
現地確認をしながらの打合せは、改装工事を進めていく際にはとても大事な作業です。