エシカルハウスでは、自然エネルギーの蓄熱(ダイレクトゲイン)を利用した地球にも体にも優しいエコロジカルな住宅を計画しています。
具体的には、1Fのダイニングに昼間の太陽光によるあたたかな熱を蓄熱し、夜間に放熱させて暖房効果を得るというものです。
この家は南側に庭があり、昼間はたっぷりの陽射しを取り込むことができます。
溜めこんだ熱が飽和状態になると熱を放出する蓄熱層の性質を利用し、昼間に土間リビングに熱をたっぷり蓄積し、さらに床暖房を補助的に利用することで熱を飽和、放出させ、少ない燃費で快適な家を実現します。
蓄熱層から放射される熱は人体に効率的に吸収される遠赤外線(低温輻射熱)で、空気ではなく体を直接暖めることから、ヒートショックなどの危険性が少なく、安全、快適、省エネな暖房システムです。
床暖房はあくまで「補助暖房」としての位置づけで、例えば天気が良い日は朝1時間、夜2時間などの短時間の運転で優れた効果を発揮するだけでなく陽射しが陰る夕方以降や、床暖房を切った後も蓄えられた熱が徐々に放出され、あたたかさが続きます。
ダイレクトゲインを利用した住まいでは寒い時期に室内を暖めるだけでなく、蓄冷効果も発揮します。
エシカルハウスでは、夏は庇によって日射を抑制するほか、吹き抜け部分に通気可能な天窓を設け、室内が暑くなりすぎるのを防ぐよう設計されています。
また、南側の窓に厚手のカーテンやすだれ、ブラインドを設けて日射を調整したり、夏は葉で木陰を作り、冬は葉を落として日光を届ける落葉樹を庭に植えるなどすれば さらに効果を発揮します。
こうして放出された熱、または冷気はダイニングに設けられた大きな吹き抜けを通り、家全体を快適にします。