設計物語
LDKが計画されている場所は、もともとはDKと和室の2室に分かれていた場所です。
和室には外からの光が充分に入り込まず、暗いのが難点でした。
そこで、
階段をリビングから見えるようにして、階段部分の窓を新設することに。窓の位置にも工夫して、
高い位置に設置することで、外からの視線を遮りながら、リビングに充分な光を採り込みます。
畳の間は、DK部分と繋げてフラットなフローリング敷の空間に変更。
壁面も白一色で塗上げ、
光をまんべんなく反射させて室内を明るく見せます。
台所は、改装前のレトロな佇まいを残して。
さすがにそのままでは使えないので、新しいセパレートキッチンに交換する計画です。
(まだ現在でも販売中の同じ製品を入れる予定ですので、この雰囲気は変わりません。)
給湯器や換気扇もどことなく愛らしい、あたたかみのある台所となる予定です。
2009年12月4日
LDK部分の打合せは、壁面の仕上げと台所をどう残すかについて。
写真で壁を向いているのは、この物件を担当する営業の浜田(左)と工務の木村(右)です。
長年積もったホコリで黒く変色していた表面の汚れをはがし、土壁の様子を見ています。
「こんな雰囲気が好きな人もいるかもしれない。」
「自分で色を塗ったりするのが好きな方なら、むしろあまり手を加えない方が良いのかも。」
「でも壁に空いた隙間は気になりますよね。コ―キングで補修は必要ですね。」
壁面の仕上げは、この様子では変更になりそう。
その他にも、天井板を一枚外して天井裏の様子を見て「構造に問題は無さそうですね。」と確認。
左の写真でキッチンの取っ手を外しているのは、工事を担当して頂く藤井工務店の人見さん。
新しく入れるキッチンの雰囲気を変えないために、もとの取っ手が使われることになるかもしれません。
換気扇や窓のガラスはもとの状態をできるだけ残して使う予定です。
2009年12月14日
階段脇の襖と壁を取ってしまったことで、階段が露出され、LDKの雰囲気がかなり変わって見えます。
窓を付けるとLDKは明るくなりそう。階段はそのまま残して使用します。
「階段の一番下のところ、ここは切ってしまった方が、リビングから階段を上がる時に邪魔にならないですよね。」
「構造的には問題無いですかね?」
構造にも考慮しつつ、住む人が使いやすいように、細かい点に気を配ります。
2010年1月28日
打ち合わせに建物を訪れると、階段横の壁の窓が新設されていました。
この日はあいにくの雨でしたが、外の薄暗さにもかかわらず室内には充分な光が入り込んでいます。
想像はしていましたが、実際に見ると明るさは想像以上。
スケルトン状態の階段の斜めのラインから漏れる光や窓の木枠の部分を見ていると、
もともとの家からはイメージできない、明るく味わいのある空間になりそうな予感がします。
この窓にはまだガラスが嵌められていません。
窓ガラスには、キッチンに使われている、ボーダー柄のガラス(→写真参照)に
合わせた模様のものが使いたい、という案が出ています。
また、キッチンの換気扇の横には鉄製のガス管が残されています。
味のある雰囲気のこの管は、使用するために残し、色を塗ることになりました。
LDKの階段については色決めは保留。周りの色を塗ってみて、バランスを見ながら決めることに。
白く塗ってしまうか、それとも元の色を残すか…存在感があるだけに、悩む部分です。
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